Hewlett Packard Enterprise(HPE)は米国時間3月31日、停電時にもデータを保持できる「不揮発性メモリ」を搭載した新たなプラットフォームを発表した。通常のメモリと同じ速度で動作しつつ、機器への電力供給が絶たれてもデータを保持し続けられる記憶装置を搭載したサーバを実現する。
HPEの欧州・中東・アフリカ(EMEA)地域のProLiantサーバ担当マネージャーRichard Slyfield氏によると、パフォーマンスや復元性という観点から見た場合、このテクノロジには、PCIe接続のSSDといった既に利用可能な類似の永続的なメモリと比べると「極めて大きな利点」があるという。
HPEの不揮発性メモリ「HPE 8GB NVDIMM」(Non-Volatile Dual In-line Memory Module)は、8GバイトのDRAMと8Gバイトのフラッシュメモリを組み合わせたものだ。停電時には、DRAM上に格納されているデータがフラッシュメモリにバックアップされる。
同製品を搭載するHPEのサーバには、バックアップ電源として「HPE Smart Storage Battery」も搭載される。
この不揮発性メモリは、「HPE ProLiant」サーバ向けの最速の記憶装置になる。HPEのベンチマークによると、同社のNVDIMMはSAS接続のSSDと比べると、1秒あたりの入出力(IOPS)で34倍、帯域幅で16倍という。
HPEは同時に「ProLiant Gen9」サーバ製品ラインの拡充も発表した。「Intel Xeon E5-2600 v4」プロセッサ搭載モデルは、処理能力が25%向上したという。
ProLiant Gen9サーバや関連ソリューションはHPEのチャネルパートナーを通して、提供が始まっている。HPE 8GB NVDIMMは5月に利用可能となり、当初は「Intel Xeon E5 2600 v4」プロセッサを搭載した「HPE ProLiant DL360 Gen9」サーバと「HPE ProLiant DL380 Gen9」サーバでサポートされるという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。