IBMは米国時間4月29日、ブロックチェーンネットワークを動かすためのフレームワークをローンチした。また、セキュリティや規制遵守のための「IBM Cloud」の新サービスも提供開始した。
ブロックチェーンはビットコインを支える技術として知られているもので、分散型の暗号化されたデータベースアーキテクチャを持ち、これにより傍受ができないといわれている。ブロックチェーンはビットコインネットワーク上の全てのトランザクションのログをとってブロックに保存し、支払い、確認、注文などのデータと残高を更新する。
IBMは2月、エンタープライズ向けのレジャーとして機能するブロックチェーン・アズ・ア・サービスを発表し、この分野に進出した。
今回同社はさらにブロックチェーンへのフォーカスを強め、セキュリティ専門家、暗号技術者、ハードウェア専門家、研究者などのチームと協業し、政府、財務、ヘルスケア業界をサポートするブロックチェーンネットワーク向けのクラウドサービスを構築した。
IBMによると、最新のクラウドサービスはFIPS 140-2(Federal Information Processing Standardization 140-2)および業界の評価保証レベル(EAL)で最高レベルを満たすという。
「ブロックチェーン導入にあたっての阻害要因として、セキュリティの懸念が顧客から挙がっていた」とIBMでブロックチェーンを担当するバイスプレジデントJerry Cuomo氏は語る。「企業向けのブロックチェーン分野で先駆けなければという機運がある一方で、企業の多くがブロックチェーンネットワークをクラウドの中で安全に動かすための理想的なクラウド環境を定義するのに支援を必要としている」と続ける。
IBM Cloudは本番向けのブロックチェーンネットワークを実装し、署名、認証、検証済みのDockerイメージをダッシュボードと分析とともに動かすことができるという。クラウドやデバイスで柔軟性を必要とする企業に対しては、DockerHub上のHyperledgerプロジェクトに認証コードを提出することも可能という。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。