筆者はPure Storageのアーキテクチャ担当バイスプレジデントであるVaughn Stewart氏に、設定がどこまで容易になっているかについて話を聞いた。Stewart氏によれば、一般的な「vSphere」の管理者であれば、Pure Storageのアレイストレージの設定や管理は可能だという。
また、EMCでCore Technology Division(CTD)のマーケティング責任者を務めるMark Geel氏も、新たに発表された「Unity」のオールフラッシュアレイ(AFA)では、簡単さを目指していると述べている。
これらの新しいストレージアレイはAFAであり、性能について考える際に、複雑なマトリックスを用いた判断を行う必要はない。ストレージベンダーは、冗長性に関するオプションについても、分かりやすくしようと取り組んでいる。Pure Storageが販売しているストレージアレイは、多くの場合「vCenter」で管理されている。
ストレージ管理者の役割
ストレージ技術の進歩により、ストレージ管理者の役割はスタック上層に移った。筆者はInterOpで、DeepStorage LLCのチーフサイエンティストであるHoward Marks氏と、今後のストレージ管理者の役割について議論した。
Marks氏は、ストレージ管理者の数は減るが、役割自体はなくならないと予想している。同氏の意見によれば、ストレージとデータに関する領域を理解している人材は今後も必要とされるという。確かにストレージベンダーは、ストレージのプロビジョニングに関する手作業を減らすことに力を入れている。しかし、サービスカタログや容量計画、性能の管理などの領域を理解し、管理する必要性はなくならない。また、統合もストレージ管理者を必要とする領域の1つだ。
今後エンタープライズ顧客は、クラウドベースのオブジェクトストレージから従来のブロックストレージに至るまで、さまざまなストレージソリューションを統合するようになる。その際には、アプリケーションによってデータがどのように保存され、アクセスされているかに関する詳しい知識が必要となる。
ストレージのプロビジョニングは、計算機科学のほかの領域と同じように抽象化されつつある。その下で実際に何が起こっているかを理解する必要は、依然として残っている。今後のストレージ管理者には、アプリケーションに近い部分で価値を提供できるスキルセットが必要とされるだろう。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。