Citrixは米国時間5月24日、「XenApp」および「XenDesktop」のバージョン7.9をリリースすることを発表した。ラスベガスで開催されている同社の年次イベント「Citrix Synergy」で明らかにされた。
これらの製品の一般提供は2016年6月上旬の予定で、拡張された認証機能が追加されたほか、グラフィックのサポートや印刷機能も改善されている。
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同社はまた、「NetScaler Management and Analytics System」(NMAS)と呼ばれる新たな管理プラットフォームを導入する。Citrixの説明では、このプラットフォームは、複数のデバイスやアプリケーションのポリシー管理を集中的に行うよう設計されている。
XenAppおよびXenDesktopのバージョン7.9には、セキュアなシングルサインオン(SSO)機能と、最適化されたイメージ集中管理機能が追加される。SSOが追加されることで、XenAppとXenDesktopのユーザーは、すべての仮想アプリとローカルアプリで同じ認証方式を利用できるようになる。
グラフィックスに関しては、Citrixのすべてのアプリケーションおよびデスクトップ仮想化スイートで、Intelのグラフィックステクノロジ「Iris Pro」がサポートされた。最新リリースの「XenServer 7」でもグラフィックス関連の機能が強化されている。XenServer 7には、新機能「Direct Inspect API」、Microsoft Windows環境のサポート強化、Linux仮想マシンでのNVIDIAのvGPUのサポートなどが追加されている。
また、「Machine Creation Services」(MCS)を利用したXenAppとXenDesktopのイメージ集中管理の最適化によって、仮想サーバに必要とされるストレージを減らすことが可能になっている。
モバイル関連では、同社の「XenMobile」プラットフォーム(最新版はバージョン10.3.5)に、証明書ベースの認証方式や「TouchID」を利用した、パスワード不要のエンタープライズ向けモバイル管理機能が追加されている。また、XenMobile 10.3.5では、コンテナテクノロジである「Citrix MDX」と「Samsung KNOX」の連携も強化されている。
Citrixのウェブおよびアプリケーション配信コントローラである「NetScaler」では、NMASによって、単一のプラットフォームからサービスの自動化とリアルタイムアナリティクスが可能になる。
Citrixによれば、NMASを利用することで、IT管理者のトラブルシューティングが容易になり、アプリケーションの問題を監視するのに必要な時間が短縮されるという。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。