古いPCを「Windows 10」にアップグレードさせようとするMicrosoftのキャンペーンは、うまくいっているようだ。
2つの民間ウェブアナリティクスサービスと、米国政府のオープンアナリティクスプログラムの最新データを見る限り、そう結論するしかない。
筆者はこの記事のために、Net Applications(Net Market Shareとも呼ばれる)、StatCounter Global Stats、および米国政府が提供するDigital Anatytics Program(DAP)の2016年3月から5月にかけての最新データを収集した。このうち最初の2つのデータについては、全Windows PCにおける、Windowsの各バージョンのシェアを比較できるよう、Windows以外のOSに関するデータを取り除き、その結果を正規化してある。
この記事では、Net Market ShareやStatCounterが毎月公開している、過度に単純化された棒グラフや円グラフに頼るのではなく、3つの調査の生データをダウンロードして、注意深く分析した。
意外にも、3つの調査は概ね同様の結果を示している。WindowsベースのデスクトップPC、ノートPC、タブレットの利用者のうち、Windows 10の利用者は過去6カ月間でほぼ倍増しており、他のバージョンは目に見えて減少している。
次のグラフは、2015年11月と2016年5月のDAPのデータに基づく、1カ月間の公的ウェブサイトに対するアクセス数データ(単位は1億アクセス)から作成されたものだ。民間のアナリティクスサービスが提供するデータと同じく、統計は操作されていない(DAPの統計に含まれているデータの内容については、「U.S. Government data shows Windows 10 usage climbing as Windows 7 share drops sharply」と題した記事の注を参照してほしい)。
米国政府が提供するDigital Analytics Programのデータは、Windows 10の利用が増加し、他のバージョンの利用が減少していることを示している。
グラフから分かるとおり、2016年5月に米国政府のウェブサイトにアクセスした全Windows PCのうち、Windows 10が占める割合は25%を超えている(対象となるウェブサイトには、NASAの「今日の写真」や、国立測候所の天気予報、米国のパスポートおよび入国管理サービス、社会保障庁、国税庁のサイトなどが含まれる)。
Net ApplicationsおよびStatCounterの数字も、同様の傾向を示している。
Net Applicationsによれば、2015年11月には、全Windows PCの9.8%でWindows 10が使用されていた。これが、2016年5月には19.4%まで増加している。
StatCounterのデータでは、2015年11月には11.9%だったものが、2016年5月には23.6%に増えている。