モノのインターネット(IoT)デバイスの数は、今後10年間で爆発的に増加すると予想されているが、Nokiaはネットワーキング分野での専門性を生かして、水平的なIoTプラットフォームを提供する。
IMPACT(Intelligent Management Platform for All Connected Things)と名付けられたこのプラットフォームは、デバイス、プロトコル、アプリケーションを問わず、データ収集、イベント処理、デバイス管理、データアナリティクス、エンドツーエンドのセキュリティ、アプリケーションの管理など、M2M(Machine-to-Machine、機械同士の通信)接続のあらゆる側面をカバーするものだ。
NokiaのIoT製品戦略ディレクターを務めるFrank Ploumen氏によれば、IMPACTはモジュール式のアプローチを取っており、顧客がすでに利用しているサードパーティーのコンポーネントに応じて、例えばデバイス管理やアナリティクスなどのサービスを組み合わせて使うことができるという。このプラットフォームには、Nokiaの「Motive Connected Device Platform(CDP)」の新エディションも含まれている。CDPは8万を超えるデバイスやセンサのモデルをサポートでき、すでに15億個のデバイスを接続、管理している。
同社はWithingsなどをはじめとする垂直統合型事業を推進しているが、IMPACTでは、異なる事業領域にまたがる2つ以上のIoT製品を相互に統合しようとする、企業やサービスプロバイダー、政府機関などをターゲットにしているようだ。
例えば、世界中で始まっている「スマートシティ」の取り組みでは、交通管理や警察の取り締まりなど、特定の機関や問題を対象としたソリューションが導入されている。しかしPloumen氏は、(多くの場合、規制上の要件による)サイロ型のアプローチはスマートシティの取り組みを減速させる場合があると述べている。サンフランシスコのスマートパーキングメーターの実験は、駐車パターンに影響を与えただけでなく、公共バスの効率も向上させた。このことは、IoTテクノロジの活用が総体的に進められるべきであることを示している。
IMPACTは、セキュリティやプロトコルの違いなどの水平的なプラットフォームが抱える課題を解決しつつ、前述のような効率の実現を可能にすることを狙っている。このプラットフォームでは、ネットワーク、クラウド、エンドポイントセキュリティなどの機能がサポートされている。また、IoTデバイス管理のためのセキュリティモデルである最新の「Lightweight M2M」プロトコルも実装されている。Nokiaがパートナーや企業と連携し、Open Mobile Alliance(OMA)Lightweight M2Mプロトコルを開発している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。