自動仕訳のAI技術で特許取得--freee

NO BUDGET

2016-06-28 13:01

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 クラウド会計ソフトなどを提供するfreeeは6月27日、中小企業の会計業務を人工知能(AI)で効率化するための研究開発機関「スモールビジネスAIラボ」を創設すると発表した。創業当初から人工知能を活用した会計業務などの効率化を研究しており、クラウド会計ソフトの自動仕訳に関するAIについて、特許権を5月20日付けで取得している。また今回、「クラウド会計ソフト freee」においても、この特許技術を適用して自動仕訳機能を強化し、「仕訳登録AI」として6月末より提供を開始する。

 5月に特許を取得した自動仕訳機能では、以下のような特徴を実現している。

  • インターネットバンキング等から取得した明細の摘要欄に記載された日本語から、未知の日本語であっても適切な勘定科目を推測することができる
  • 学習エンジンを搭載しているため、本機能を使用するユーザーが増えれば増えるほど、推測の精度は高まる

 同社のクラウド会計ソフト freeeでは、これまでにもクレジットカードや銀行口座の情報を入力するだけで、同期された情報をもとに人工知能を利用することで自動で勘定科目を推測し、仕訳を作成する機能を提供してきた。今回の技術を適用することで、この自動仕訳機能を大きく強化し、さらなる経理業務スピードの向上を可能にするという。

 この仕訳登録AIについては、リリース後にも以下のような機能追加を予定しており、従来の「自動で経理」の機能と比較して、作業時間の約90%削減(同社の社内調査より算出)を目指す。

  • 1件登録すると類似の仕訳を人工知能が判断して処理内容を推薦
  • 仕訳登録だけでなく、消込作業もAIが推薦

仕訳登録AIによる消込作業(開発中の機能)

 一方、スモールビジネスAIラボでは、今回取得した特許の活用や、高度な自動仕訳機能、自動消込機能など、人工知能を活用したバックオフィス効率化に寄与する機能を開発していくほか、スモールビジネスにおける社員・経理担当者の作業効率化や、経営者の意思決定を支えるための人工知能のビジョンの発信を行っていく計画という。


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