Boxは米国時間6月29日、「Box Shuttle」という、大量データの移行を支援する新サービスのベータ版をリリースした。大企業顧客の獲得に弾みをつけるのが狙いだ。
このサービスには、同社のコンサルティング部門の経験を盛り込んだデータ移行ツールが含まれている。
Boxの最高経営責任者(CEO)Aaron Levie氏によると、Shuttleは大企業を念頭に置いた製品アップデートの一環だという。同社は4月に、データ主権の順守とともに、セキュリティやコンプライアンスの面で改善をもたらす製品として「Box Zones」を発表している。
Levie氏は「Shuttleはソフトウェアという側面とともに、マネージドサービスも含んでいる」と述べるとともに、「これは、大量のデータをクラウドに移行することを目的として設計されたものだ」と述べている。
今回提供が開始されたShuttleはベータ版だが、既に大手金融サービス企業をはじめとする企業が同サービスを利用し、大規模な移行を実施してきている。Levie氏によると、顧客の求めに応じるかたちで着手したShuttleの開発は、さまざまなテクノロジを用いた試行錯誤が必要だったため、4~5年という歳月を要したという。
Levie氏は「われわれは、いくつかの手法を試した」と述べたうえで、「ドキュメント管理システムにおけるストレージシステムは、1つとして同じものはない。構成やスキーマ、コンテキストを完全に維持しつつ、データを移行できるようにする必要があった」と述べている。
Shuttleでは、計画や戦略の立案、コンテンツ分析、ライフサイクルアセスメント、パーミッションと属性のマッチングなども行える。
Levie氏は、Shuttleの価格を秋に一般提供する際に発表すると述べるが、企業ニーズに応じて3段階のレベルを提供すると述べている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。