2016年は「オールフラッシュストレージ元年」という掛け声を各ベンダーが出しているのを耳にするようになった。フラッシュは高速性や耐障害性などのメリットがあり、価格も徐々にこなれてきたという状況の後押しもある。一方、ストレージをオールフラッシュにすることで、社内のITやビジネスの何が変わっていくのか。そこで今回は、フラッシュストレージに関わるベンダー5社に集まっていただき、座談会を開催した。参加したのは以下の5人。
- ソリッドファイアージャパン 技術部長 松浦敦氏
- 日本IBM ストレージ・システム事業部 ビジネス開発 今井達也氏
- EMCジャパン XtremIO システムエンジニア 水落健一氏
- 日本ヒューレット・パッカード プリセールス統括本部 ストレージ技術本部 ストレージ技術2部 シニアITスペシャリスト 岩野義人氏
- ピュア・ストレージ・ジャパン SE部長 志閒義治氏
――オールフラッシュストレージに対して、それぞれどのような戦略を持っているか。そこから始めたいと思います。

EMCジャパン XtremIO システムエンジニア 水落健一氏
水落氏 EMCジャパンの水落です。よろしくお願いします。担当がEMCのフラッシュ製品のプリセールスをしています。フィールドのセールス活動のサポートがメインです。注力していることは、オールフラッシュというと高価であるという部分がクローズアップされがちですが、それとは別の観点でメリットを伝えるということです。
岩野氏 日本ヒューレット・パッカードの岩野と申します。私はプリセールス統括本部のストレージ技術部に所属しておりまして、主にストレージのプリセールス活動をしています。日本ヒューレット・パッカードがストレージで包括しているポイントは5つあります。今日のテーマであるフラッシュストレージ、そして、バックアップ技術、ソフトウェアデファインドストレージ(SDS)、オブジェクトストレージ、新しいコンポーザルインフラストラクチャです。
これらに取り組む意味は、分社がエンタープライズビジネスにフォーカスしていることもあり、ハイブリッドインフラからの変革、デジタルエンタープライズの保護やデータ指向型の推進、ワークプレイス、生産性の向上というこの4つのテーマで、莫大なデータの拡大といったところに取り組んでいます。