デザミス、IoT活用した酪農クラウド--「Salesforce App Cloud」など利用

NO BUDGET

2016-07-19 14:39

 酪農家や肥育牛農家向けにサービスを提供するデザミスは、モノのインターネット(IoT)を活用した次世代酪農サービス「U-motion」を10月から提供開始する。牧場で飼う牛の健康管理を見える化し、生産効率性の向上を支援する。セールスフォース・ドットコムが7月14日に発表した。

 農林水産省の畜産統計調査(2015年2月1日現在)によると、過去10年にわたり乳用牛の1戸あたりの飼養頭数は26%増加、そして肉用牛の1戸あたりの飼養頭数は42%増加するなど、牧場の大規模化が進んでいる。また、牛が障害を起こす、あるいは死亡する際に発生する市場における損害コストは膨大で数千億円にも上るといわれている。

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 こうした傾向を受け、酪農家や肥育牛農家の勘や、これまで培ってきたノウハウによる飼養管理ではなく、牛の行動パターンを見える化し、牛個体の健康管理を自動化することで生産効率性を向上する仕組みへのニーズが高まっている。

 U-motionのサービス基盤には、アプリ開発基盤「Salesforce App Cloud」とコミュニケーション基盤「Salesforce Community Cloud」を採用。牛の専用センサは、デザミスがNTTソフトウェアと共同開発した。セールスフォース・ドットコムのパートナー企業であるフレクトがシステム構築を支援した。

 牛の最も重要な行動特性である採食、飲水、歩行、走る、寝転ぶ、静止、反すう、発情の8種類の行動データを牛個体ごとに専用センサで自動収集し、App Cloudで管理、保存する。それらのデータの分析結果をダッシュボードに表示させることで、牛の健康状態の見える化する。

 例えば、牛の行動で異常値を検出したらダッシュボードにアラートを表示するようにすることで、酪農家や肥育牛農家は事前にさまざまな異常行動を把握し、早い段階での対処が可能になる。

 また、Community Cloudを活用することで、酪農家同士、あるいは獣医や酪農コンサルタントとの間で、さまざまな情報を簡単に共有できるようになる。

 デザミスは今後、牛向けだけにとどまらず、豚、鶏向けのサービスも展開していくことを予定している。

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