Dell自身の支援としては、DWENのほか、女性起業家によるビジネスからの調達もある。Quintos氏によると、2015年だけで3億5000万ドルを女性が経営するサプライヤーに費やしたという。Dellで客員起業家を務めるElizabeth Gore氏は「起業家は問題を解決して収益を得る人たちで、新しい雇用の創出者でもある」と述べ、経済において重要な役割を担っているとたたえた。
起業家やSMBはDellのビジネスにとって重要で、Gore氏は起業家の声を聞き、社内、そして政府などに伝えていくと自分の役割を説明した。WE Citiesの結果を受け、今後数カ月かけて地元テキサス州オースティンをはじめ、各国の機関に課題について伝えていくという。
女性起業家を支援する”起業家支援”をうたうITベンダーは多いが、女性に特化した取り組みは少ない。また、最初のDWENから7年間継続しているという点もDellのコミットが口先だけではないことを示している。
7年前、当時のCOOとともにDWENをスタートしたQuintos氏は、数々の任務の中で女性起業家の支援を気持ちとしても大事な取り組みと考えており、毎年DWENが終わると次の週には次の開催地を決定し、準備に入る。
DWENに初めて参加したDellの男性幹部はイベント終了後、「普段接している女性同僚が全く違って見えた」と感想を語る。「日頃どんなことに悩んでいるのか、どんな困難を感じているのかが理解できた」と続けた。
DellのCMO、Karen Quintos氏。秋に予想されているEMC買収完了後もDWENは継続すると述べた。
会期中、Dellが支援しているケープタウン郊外にある学校Christel Houseを訪問。貧しい家庭の子供に無料で教育を提供する学校団体で、2人に1人の若者が失業中という中で90%以上が就職か進学を果たしている。Dellは、Dell Development Fundを通じて経済成長につながる取り組みやプログラムへの出資を行っている。