Akamai Technologiesが米国時間10月4日、エンタープライズセキュリティ管理のSoha Systemsを買収したことを発表した。クラウドにあるアプリケーションの保護とセキュリティを強化するという。
エンタープライズ企業におけるクラウド技術とSaaSへの移行がかつてないほど進む中、企業はクラウドに移行することで、これまでローカルのセキュアなネットワークにあったデータの移動や機密情報盗難の可能性といったリスクを負うことになる。
モビリティやBYODのポリシー、サードパーティーのエンタープライズサービスプロバイダーなどは全て、この問題の一因となりかねない。Akamaiはデータとアプリのセキュリティや制御にフォーカスすることで、企業の保護を支援したい考えだ。
そうしたことから、Akamaiは「エンタープライズのセキュアアクセスをサービスとして提供」するSoha Systemsを買収した。Akamaiはこの買収によって、クラウド技術でのエンタープライズアプリケーションとサービスの安全や高速化というAkamaiの戦略の強化を図るとしている。取引は現金で行われる。買収条件などの詳細は公開されていない。
Sohaはサニーベールを拠点とし、個人の出資を受けた非公開企業。ソフトウェアのアップデートやハードウェアの要件、更新なしにクラウドリソースへサードパーティーがアクセスできるようにするサービスを提供している。中央に入り口を設けてSohaがこれを制御することで、リソースへの不要なアクセスをなくし、セキュリティのコンプライアンスを強化する。
Akamaiは買収によって、セキュアなクラウドベースのアプリケーションのアクセス制御を実現し、エンタープライズのリソースへのリモートおよびモバイルからのアクセスを簡素化することを目指すとしている。
Akamaiのエンタープライズおよびキャリア部門でゼネラルマネージャーを務めるRobert Blumofe氏は、「Akamaiの『Cloud Networking Solutions』にSohaのセキュアなアクセス技術を加えることで、顧客がこうした重要なトレンド、クラウドとモバイルを十分に生かし、エンタープライズコンピューティングを動かせるよう支援する体制を築けると考えている」とコメントしている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。