Hewlett Packard Enterprise(HPE)の最高経営責任者(CEO)Meg Whitman氏によると、同社はIoTインフラでの成長を糧にハイブリッドITに対してさらに力を注いでいくという。またメモリとストレージを一体化したコンピュータといった、Hewlett Packard Labsの成果に基づいた新製品で成長していく計画だという。
Whitman氏によると、HPEはコンポーザブルインフラストラクチャや、ハイブリッドクラウド市場向けのソフトウェア定義ツールに投資していくという。これによりエッジデバイスやIoT製品が開発されることになる。また同氏は、コンピューティングとメモリを変革する取り組みである「The Machine」プロジェクトが商用化に近づきつつあると付け加えた。The Machineは2014年に発表されたプロジェクトであり、2016年6月に開発者に向けて開放されている。
Whitman氏はアナリスト向けのミーティングで、Dell Technologiesといったさらに規模の大きな企業と競合する同社を、より機動性の高い、創造性を発揮できる企業と位置付けた。Hewlett-Packard(HP)は2015年にHP Inc.とHPEという2つの会社に分社化した。その後HPEは、中核ではないソフトウェア資産やサービス資産のスピンオフを実施している。
Whitman氏は2011年当時のHPを振り返り、売上高と利益の減少や、業務遂行面での課題、ポートフォリオの貧弱さによって厳しい状況に置かれていたと述べた。そのうえで同氏は、5年間の再建が完了し、今後の成長に向けた基盤が整ったとし、「われわれは、パートナー企業や顧客、従業員との信頼関係を取り戻した」と述べた。
同氏は「両社はいずれも、常に進化し続けている市場に対応するためのフォーカスと金銭的リソースを手にしている。両社が1つの企業のままだったならば、われわれは(このような)投資をしていなかっただろう」と述べるとともに、「私は今やフォーカスという力を手にしている。分社化は正しい選択だった」と述べた。
またWhitman氏は、同社がコモディティハードウェアを重視しているという主張に対して反論し、ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)やオールフラッシュアレイ、コンバージドインフラはすべて「手応えのある成長市場であり、HPEはよい位置に付けている」と述べた。
パブリッククラウドに関する話のなかで同氏は、プライベートクラウド分野も成長していくとし、企業は適切な業務を社内での運用に戻しつつあると述べた。
Whitman氏が成長を見込めるとしている分野
またWhitman氏は、同社の事業が顧客のニーズに沿うものになったとも述べた。
HPEは、同社の改革が完了したことを利害関係者に納得してもらう必要がある。以下は、同社が武器として考えているキーワードをまとめたものだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。