「これまでガントチャートで管理していたプロジェクトの進ちょくを、まったく新しいユーザーインタフェース(UI)でシンプルに把握できるようにした。このUI/UXの追加は、20年以上の歴史を持つプロジェクト管理ソフトのCA PPMにとって、過去最大の変更となった」
CA Technologies(日本CA)は、プロジェクト開発ソフト「CA PPM」(Project Portfolio Management)を提供している。複数プロジェクトに対する投資計画を策定するポートフォリオ管理機能を中核に、ウォータフォール型開発プロジェクトの進ちょく管理機能を兼ね備える。
8月27日には、CA PPMの新版「15.1」を国内出荷した。新版の最大の特徴は、ガントチャートなどの伝統的なUIに加えて、シンプルに直感的に使えることを狙った新しいUIを採用したこと。この新UIを活用した新機能として、チーム内のコラボレーション機能なども実現した。
アジャイル開発プロジェクトの進ちょくを管理するプロジェクト管理ソフト「CA Agile Central」との連携も強化した。日本CAはアジャイル開発を強くメッセージとして打ち出しており、4月には「アジャイルマネジメント」と呼ぶ新組織も立ち上げている。
10月13日、米CA Technologiesでアジア太平洋日本地域担当ソリューション・セールスITBM with Agile Managementシニア・ディレクターを務めるRob Carruthers(ロブ・カルーサーズ)氏が、CA PPM新版(15.1)のハイライトについて説明した。
シンプルで分かりやすい新UIを追加

米CA Technologies アジア太平洋日本地域担当 ソリューション・セールス ITBM with Agile Management シニア・ディレクター Rob Carruthers(ロブ・カルーサーズ)氏
UIをシンプルにする試みは、2014年に開始した。「民俗学的リサーチを始めた。人がどのように振る舞うのかを、どのように社会的に行動するのかを研究した。研究結果を基にUIを開発し、CA Technologiesの製品群に実装している」(Rob氏)
最初に新UIを搭載した製品が市場に出たのは2015年のこと。ウェブアプリケーションの稼働状況を監視して性能改善に役立てるソフト「CA APM」(Application Performance Management)のバージョン10に実装した。その後も適用するソフトを増やし、今回CA PPMにも新UIを実装したかたちだ。
CA PPMは元々、ウォータフォール型プロジェクトの管理に向いた機能として、横棒によって作業の進ちょくを表現するガントチャートを備えている。
新UIでは、これらの伝統的なUIとは別に、プロジェクトを一覧できるダッシュボード画面を利用できる。個々のプロジェクトごとに、進ちょく状況や予算状況、マイルストーン(通過点)などをシンプルに表示する。

新UIで利用できる、複数プロジェクトの状況を一覧できるダッシュボード画面