Amazon Web Services(AWS)がクラウドストレージの「Amazon S3」とデータアーカイブの「Glacier」の価格を値下げする。同時にGlacierよりデータを取り出したい企業向けに新しいオプションも加える。
AWSによると、12月1日より多くのリージョンでのS3のスタンダードストレージのギガバイトあたりの価格を値下げし、3つの価格層にするという。また、Glacierについても多くのリージョンで値下げする。
提供:Amazon Web Services
S3の値下げ幅は16〜28%で、リージョンと使用量により異なる。全リージョンでギガバイトあたりのストレージは毎月2セント程度となる。2006年のS3ローンチの際、この価格は15セントであり、価格競争が激しくなっていることがうかがえる。
Glacierでは、米国東部(バージニア北部)、米国西部(オレゴン)、欧州(アイルランド)の顧客はわずか0.4セントで毎月1GBを保存できる。これは43%の値下げとなる。
2012年のGlacierローンチ時、ギガバイトあたりの価格は1セントだった。2015年9月、30%値下げして0.7セントとなった。値下げについてAWSのチーフエバンジェリスト、Jeff Barr氏はAmazonのクラウドサービスの「スケールが直接もたらした結果」と述べている。
Glacierではアーカイブされたデータに対し、新たなリトリーブオプションを提供する。高価な高速なデータリトリーブ、低速だが低価格なデータリトリーブの2種類だ。
Glacierでこれまで提供していたものを「Standard(標準)」リトリーブとして提供し、APIを通したリトリーブリクエストのデフォルトとなる。
顧客はStandardのリトリーブサービスを利用して、おおよそ3時〜5時間でデータを取得でき、ギガバイトあたり1セント、1000リクエストに対し5セントかかる。
一方で「Expedited(迅速)」のリトリーブサービスでは、データを1〜5分で取得でき、ギガバイトあたり3セント、1リクエストごとに1セントかかる。
また前もって計画できる、あるいは緊急でないときに利用できる「Bulk(大容量)」のリトリーブサービスでは、データを取得するのにおおよそ5〜12時間かかり、ギガバイトあたり0.25セント、1000リクエストあたり2.5セントで利用できる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。