Azureは「プライバシーや法令遵守を重視」:MS幹部クルトワ氏

阿久津良和 羽野三千世 (編集部) 2016年11月29日 18時01分

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 日本マイクロソフトは11月29日、Microsoft エグゼクティブ バイスプレジデント 兼 マイクロソフト グローバルセールス マーケティング&オペレーションズ プレジデントのJean-Philippe Courtois氏の来日に伴う記者会見を開催。現在Microsoftが推進している顧客企業の「デジタルトランスフォーメーション」の取り組みについて説明するとともに、「Microsoft HoloLens」の国内でのプレオーダーを12月2日から開始することをアナウンスした。


Microsoft エグゼクティブ バイスプレジデント 兼 マイクロソフト グローバルセールス マーケティング&オペレーションズ プレジデント Jean-Philippe Courtois氏

 毎年開催されているCourtois氏の来日記者会見だが、今回は「グローバルセールスマーケティング& オペレーション」という新しい役職に就任して初の日本での会見となった。この役職では、「世界122カ所に設けた海外拠点での国際販売およびマーケティングサービスを統括し、戦略的プランの立案やグローバルオペレーションの実行、先進国市場および新興市場での成長構想促進を担当する」という。

 Courtois氏は、「企業と従業員、企業と顧客の距離を縮めるデジタルトランスフォーメーションは既に日本でも始まっている」と語り、2016年に同社が関わったデジタルトランスフォーメーションの国内事例を挙げた。9月には富士通グループ16万人へ「Office 365」を提供し、グローバル市場でのビジネス展開について協業。4月にはMicrosoftとトヨタ自動車が共同で新会社を設立し、9月にはFIA世界ラリー選手権に参加するTOYOTA GAZOO Racingのテクノロジパートナーとして日本マイクロソフトが協力している。

 またCourtois氏は、12月2日から「Microsoft HoloLens」のプレオーダーを開始することをアナウンスし、国内で販売価格を発表した(Development Editionが33万3800円、法人向けフル機能版Commercial Suiteが55万5800円)。Microsoft HoloLensは、Windows 10を搭載し、複合現実(MR)を実現するヘッドマウントディスプレイ。米国では3月にDevelopment Editionを出荷しているが、今回、日本を含む6カ国の市場に投入する。

 来日中は、国内の顧客先を忙しく訪問するCourtois氏だが、「今朝訪問したある建設会社では、Microsoft HoloLensを利用してトラックやブルドーザーなどを遠隔操作し、より少ない人数で正確な作業を行うアイデアについて話した」という。また、すでにMicrosoft HoloLensを導入し、整備士訓練や副操縦士を目指す運航乗務員訓練生向けの補助トレーニングツールとして活用している日本航空(JAL)の事例を挙げて、「Microsoft HoloLensは新たな働き方やライフスタイルを変える存在。日本ならさまざまなアプリケーションが生まれる」(Courtois氏)と期待を寄せた。


12月2日から日本でもプレオーダーを受け付ける「Microsoft HoloLens」

 「AI、コグニティブサービスの(Microsoftでの)位置づけ」に関する記者からの質問に対しては、「AIは人に取って代わるものではなく、人の能力を拡張する存在だ。正確に述べれば『スマートな代理人』となる能力が必要。ここに認知機能や、ビッグデータからの予兆検知などの機能を備えたコグニティブサービスが大きな役割を果たす。例えば建設業界なら、事故の予兆や熟練工の技術習得、健康管理分野でもコグニティブサービスを活用することで、生産性向上につながる」(Courtois氏)と回答。さらに、Microsoft Azureが持つ数々の機能を組み合わせることで、高度なシナリオを作り上げることも可能になると将来像を示した。

 クラウド戦略についての記者からの質問については、Microsoft Azureが「ハイパースケール、信頼されるクラウド、拡張性の高さの3つ特徴を持つ」(Courtois氏)と述べ、Amazon Web Services(AWS)やGoogle Cloud Platform(GCP)との相違点を強調した。特に、リージョン数や拠点地域などの面で「最もスケールの大きいクラウド」である点、ドイツのプライバシー法に準拠したリージョンを新設したことを引き合いに「セキュリティ、プライバシー、法令遵守を重視する信頼できるクラウド」である点において、AWS、GCPに勝っていると説明した。

 日本マイクロソフトのクラウド事業の業績については、「非常に好調」(Courtois氏)と明言。クラウドの売上比率を拡大していく経営のクラウドシフトについて、「会社にとって正しい方向に進んでいる」(Courtois氏)と自信を見せた。

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