Linux FoundationのエグゼクティブディレクターJim Zemlin氏は、1月30日に次のように書いている。「Linux OSは、スマートフォンから人工衛星、ウェブの検索、自動車に至るまで、現代社会のほとんどあらゆるテクノロジの基盤となっている。(中略)開放性はわれわれの中心的な理念であるとともに、現実性の問題でもある。人々の協力によって開発された史上最大規模のソフトウェアプロジェクトであるLinuxは、世界中の何千人もの人々によって生み出され、あらゆる人に無料で提供された」(Zemlin氏)
続けて同氏は、人の移動に関して「Linux Foundationは、セキュリティ、ネットワーキング、クラウド、自動車、ブロックチェーンなどの分野をはじめとする、数十のオープンソースプロジェクトを主催している。Linux Foundationは2016年、150回以上のイベントで、85カ国から参加した2万人以上の人々をホストした」と述べている。
このためZemlin氏は、「米連邦政府の入国制限政策は、オープンソースの成功を可能にした開放性とコミュニティの価値観とは正反対に位置する。私は入国制限に反対する」と主張している。
オープンソースのPaaS(サービスとしてのプラットフォーム)クラウドであるCloud Foundry Foundationのエグゼクティブディレクターを務めるAbby Kearns氏は1月29日、「Cloud Foundryは多様性の価値を強く信じている」と述べた。さらに「新たな米国大統領が、大統領の言う入国者の『厳しい審査』を課し」、7カ国からの入国制限や難民の受け入れ停止に関する大統領令に署名したとしている。「これは米国の根本的価値観に反するとわれわれは考えている」(Kearns氏)。同氏はまた、「米国は移民の国だ。われわれは、非人道的行為を逃れるための移住は人権だと考えている。われわれは性別、人種、宗教、指向に基づいて米国に移住しようとする人々を差別することを支持しない」と述べた。