SAPは同社のERPスイート「S/4HANA Cloud」のアップデート情報を公開した。
最新版では、新たなアーキテクチャのインメモリ技術、文脈を考慮したアナリティクス、デジタルアシスタント機能、機械学習などが導入される。
この発表は、米国時間2月9日にニューヨーク証券取引所で開催された「SAP Capital Markets Day」で行われたものだ。これらの新機能によって、ビジネスプロセスやビジネスモデルの速やかな調整、導入が可能になるほか、リアルタイムに得られる知見やアドバイスに応じて行動できるようになるという。
S/4HANA Cloudスイートには、プロジェクト管理ソリューションの「S/4HANA Professional Services Cloud」、調達や発注の管理機能を持つ財務管理ソリューション「S/4HANA Finance Cloud」、総合的なリアルタイムビジネス管理のための専門的サービスと財務機能を組み合わせた「S/4HANA Enterprise Management Cloud」が含まれている。
SAPはそれに加えて、今後同社のクラウドERPソリューションに提供される予定の新機能を四半期ごとに示したロードマップも公表した。
今後導入予定の新機能には、機械学習と人工知能(AI)を利用したセットアップウィザードや、ほかのアプリケーションやレガシーシステムと統合するためのクラウド統合機能や外部向けAPIなどが含まれている。
また同社は、グローバルなデジタルビジネスモデルに対応する、ブロックチェーン技術を用いたデジタル台帳機能やIoT関連機能についての計画や、パートナーによるローカライズ、特定業種向けの拡張機能に関する計画についても明らかにした。
2016年にはS/4HANAの採用数が前年同期比で2倍になり、5400社を超えた。SAPは2016年第4四半期に、NikeやAmeco Beijingを含む1300社の顧客を獲得している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。