ガートナー ジャパンは、2月14日、日本におけるアプリケーション開発に関する調査結果を発表した。エンタプライズアプリケーション開発の品質、コスト、納期(QCD) のうち、今後最も重視するものを1つ選択する場合「アプリケーションの特性により異なる」との回答が最も多くなった。品質、コスト、納期の中では、品質とコストへの関心が高く、納期が最も低くなることが分かった。
エンタプライズ・アプリケーション開発におけるQCDに関して最も重視するもの
QCDの改善に当たって意識改革が必要な組織
一方、QCDの改善のために意識改革が必要な組織については、「ビジネス部門 (機能部門含む)」という回答が最も多く、ユーザーであるビジネス部門に意識を変えてほしいというIT部門の要望が強いことが分かった。次に「IT部門」の25.0%で、「経営層 (CIO含む)」の23.3%が続いた。また、「システム・インテグレーター (SI)/ベンダー」も19.9%となっており、IT部門だけではQCDの改善は難しいという認識が浮き彫りになった。
ガートナー ジャパンは、今回の結果について、品質偏重や過剰なコスト意識が出ているということではなく、障害やバグなどの品質の問題、コスト高の問題を解決できなければ、ビジネス環境の変化に対応するアプリケーション開発はできないというユーザー企業の問題意識の表れだとした。IT部門は、新たな開発手法やツールの採用を積極的に取り入れるなど、これまでの価値観にとらわれない姿勢を持つべきだと指摘した。