アビームコンサルティングは3月3日、オムニチャネルの実現を支援するサービス「ABeam Digital QEP(Quick Experience Package)」を提供開始した。2018年3月末までに約10件の導入を目指している。
店舗、電子商取引(EC)、モバイルなどのフロントチャネル管理やデジタルマーケティング、課金、カスタマーサービスなどの機能から構成され、顧客体験の最大化を支援する。SaaS「ABeam Cloud」を通じて提供される。EC基盤「SAP Hybris」をベースとし、アビームコンサルティングの知見を生かして業務改革とIT支援、ビジネスアプリ群「SAP S/4HANA」とのシステム連携もワンストップで提供する。
サービス内容は、「E2e」「yCom」「yMkt」「yB」の4種類がある。
E2eは、店舗向けアプリやEC、モバイルで一貫したユーザーインターフェース、顧客来店検知、バックエンド業務フローに加え、幅広いシステムとの連携手段が用意されている。
yComは、BtoB企業向けのソリューションで、グローバルでのウェブ決済機能や、あらかじめ定義された販売物流の業務プロセスを、SAP S/4HANAで活用することで最短16週間での導入が可能。
yMktは、「SAP Hybris Commerce」と「SAP Hybris Marketing」をコアとし、アナリティクスを活用して顧客ロイヤルティ戦略の立案実行をサポートする。
yBは、「SAP Hybris Billing」をコアとし、定期課金(サブスクリプション)や従量課金などさまざまな課金計算の実装と管理、統合された顧客、契約、請求管理、および債権回収の仕組みを実現する。
価格や導入期間は、提供する内容により異なるが、yComは、従来導入にかかっていた期間を約3分の2に短縮し、最短16週間、初期投資6000万円程度からの導入が可能としている。同サービスは、「SAP PMCライセンス」を採用しており、SAPライセンスをABeam Cloudのサービスの一部として従量制の課金形態で利用できるため、初期ライセンス購入費用を低減できる。