中古車販売の「ガリバー」などを運営するIDOM(千代田区)は、来店のあった成約前の顧客にきめ細やかなフォローアップメールを配信することで成約率を倍増させている。
車の買い取りと中古車の販売を主要事業として国内に約520店舗を展開。中古車業界で国内トップシェアを誇り、グローバル展開も加速させている。
ガリバーのウェブサイト
車の平均的な買い替えサイクルは8年間、購入検討から実際の購買まで約3カ月間と言われている。つまり、8年間のうち購入意欲が生じている3カ月の期間にピンポイントにマーケティング活動をしなければ購入につながる見込みが低くなる。
こうした消費者の購買行動に対応するため、顧客が購買プロセスのどのステージにいるのかを常に把握し、適切な時期に適切な手段で接触を図る必要があった。
きめ細やかなフォローアップメールで成約率を倍増
オムニチャネル化を推進する取り組みの一環として、営業現場とデジタルマーケティングの融合を目指し、マーケティングオートメーション(MA)ツール「Marketo」の導入を決定、「来店後の購入決定率の改善」という目標を設定した。
本格運用から4カ月が経過し、現時点では次のような効果が現れている。
マーケティング施策の結果をもとにPDCAサイクルを繰り返している。例えば、来店から2週間以内であれば買い換えの検討期にあって購買意欲も高く、新しい車両情報を提案し続ければ再来店するかもしれないと考え、メールマガジンを使って購買を促すような情報を配信。このメール配信の開封率は以前と比べて45%近く高い開封率となった。
また、来店があったまだ成約前の顧客にきめ細やかなフォローアップメールの配信を実施している店舗は、実施してない店舗と比べて成約率を約2倍に高めた。