F5ネットワークスは、3月7日、アプリケーションデリバリの状況を調査した結果を発表した。
このレポートは、「2017年版 アプリケーションデリバリの状況(2017 State of Application Delivery)」で、同社の全世界の顧客を対象に行われたもの。全世界のIT/ネットワーク/アプリケーション/セキュリティのプロフェッショナル2000人以上が、クラウドの採用状況からセキュリティの課題、DevOps、SDN、企業におけるアプリケーションサービスの未来など、アプリケーションデリバリに関する幅広い質問に回答している。
調査結果について、同社では、アプリケーションデリバリの分野では、セキュリティが最優先事項になっていることや、展開するアプリケーション数が増えるほど、クラウド活用による運用メリットを享受したいというモチベーションが高まることなどをポイントとした。また、アプリケーションサービスの導入数は増加し続けており、そのこととクラウド活用の拡大に伴い、オートメーションやオーケストレーションに取り組む組織が増えていることも分かった。
セキュリティについては、グローバルで見ると、導入が計画されているセキュリティサービスのトップ3として、DNSSEC(25%)、DDoS対策(21%)、WAF(20%)が挙げられた。
クラウド活用については、回答者の5分の4が「すでにハイブリッドクラウドを活用している」と回答した。また、約3分の1(32%)が「年内にパブリッククラウドIaaSソリューションを採用する」と回答している。回答者中最大の3000以上のアプリケーションを稼働させている企業では、クラウドへと移行するアプリケーションの割合が最も多いことも判明し、このことから、展開するアプリケーション数がクラウド利用へのモチベーションに大きく影響していると推測できるという。
アプリケーションサービスの導入数については、平均で14のアプリケーションサービスを導入しており、前年の11に比べて増加している。また、今後1年間に導入を計画しているアプリケーションサービスの数も、平均で17となっている。
オートメーションやオーケストレーションへの取り組みについては、半数以上の回答者が「APIを実装したインフラおよびテンプレートの重要性は高い」と回答した。SDNに関しては、スケーラビリティ確保と運用コスト低減が、利用目的のトップ2に挙げられた。また「単一フレームワークに依存している」という回答は、前年は32%だったのに対し、今回は39%に上昇している。