NECとNECドイツは3月17日、ドイツのアーヘン工科大学にスカラ型スーパーコンピュータ「LXシリーズ」を納入したと発表した。工場における生産工程など、モノの流れに関するシミュレーション技術の開発などに活用される。
LXシリーズは、「Xeon E5-2600 v4」を搭載したデュアルソケットMPIコンピュートノードと、大容量メモリを搭載したSMPノードから成る。ノード数は750以上としている。アーヘン工科大学の要望にあわせ、60ギガバイト毎秒の情報処理能力がある4Pバイトの大規模並列ファイルシステムを組み込んでいる。処理性能は600TFLOPSで、ノード間はIntelのインタコネクト「Omni-Path」で接続されている。
処理性能とともに、冷却技術による総所得コストの低さが評価された。今回導入したシステムでは、サーバの冷却を吸入水温が最大30度まで可能な水冷ラックを利用する。これにより、コンピュータルームの空冷装置の稼働が90%削減されるという。年間の大半の時期において、外部冷却装置を必要とせず、ほとんどコストを掛けずに冷却を行えるとしている。