OpenStack Summit

プライベートクラウドの「第2世代」へ--OpenStackが鍵を握る理由 - (page 2)

Steven J. Vaughan-Nichols (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 石橋啓一郎

2017-05-12 06:30

 今日では、社内のプライベートクラウドや、プライベートにホストされたプライベートクラウドモデル以外に、リモートから管理するプライベートクラウド(サービスとしてのプライベートクラウド)も存在する。これらの新しいモデルを活用すれば、小規模な企業でも自分たちのニーズに合ったクラウドに投資することが容易になる。

 Mirantisの共同創業者Boris Renski氏は、基調講演で、「プライベートクラウドという言葉がマーケティング用語になっており、残念なことに失敗と結びつけられることがある」と述べている。しかし、「適切な課題に焦点をあてた、マネージド型のサービスとしてのオープンクラウド」で、プライベートクラウドに何ができるかを冷静に検討すれば、オープンソースの、オープンなAPIを数多く持っているOpenStackを使ったプライベートクラウドは理想的だ。

 例えば、451 Researchの調査によれば、OpenStackのユーザーは、ほかのエンタープライズクラウドユーザーに比べてはるかにコンテナの導入が早い。2016年後半には、OpenStackユーザーの55%がコンテナを使っていたのに対して、ほかのクラウドユーザーはわずか17%だったという。

 OpenStackユーザーが、コンテナ管理のために早いペースで「Kubernetes」を導入していることも、コンテナの普及に一役買っている。OpenStack企業の約45%が、アプリケーションツールとしてKubernetesを導入しているという。この数字は、Kubernetesを取り込んだ「OpenShift」や、「Cloud Foundry」などのほかのツールの2倍以上だ。このことは、OpenStackを導入した企業が、ほかのクラウドユーザー企業と比べて、コンテナの利用によるコスト削減のメリットを享受している傾向が強いことを意味している。

 汎用のパブリッククラウドサービス以上のものを必要とする企業が、これらの技術やOpenStackを利用すれば、安い費用で多くの効果を上げることができることが多いはずだ。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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