ノークリサーチは7月4日、中堅・中小企業におけるオンプレミスのサーバ導入に関する最新動向と今後の施策を分析した調査結果を発表した。
年商5億円~100億円までのオンプレミスのサーバ機器を購入した中堅・中小企業に「何がオンプレミスを選択する決め手となったのか」をたずねたところ、「クラウドに移行したいが、何から始めたらいいのかわからない」「クラウドに移行したいが、どのサービスがいいか判断できない」と回答した企業が、15~28%程度に達していることが分かった。
同調査では、700社から有効回答を得て分析している。「5~30億円」「30~50億円」「50~100億円」の3つの年商帯に分けた上での分析では、「クラウドに移行したいが、何から始めたら良いのかわからない」と回答した企業は、「5~30億円」で27.8%、「30~50億円」で16.5%、「50~100億円」で15.5%となった。
オンプレミス環境を選択した理由(複数回答可)
この結果についてノークリサーチでは、現時点ではオンプレミスを選択していても、クラウド移行の 「手順」や「サービス選定基準」が明確になれば、クラウドへと移行する可能性のある企業が少なくない点に注意とした。
また、「クラウドに移行したいが、既存の販社/SIerが同意しない」の回答割合が低いことから、オンプレミスのサーバ機器を販売する販社/SIerがクラウド移行を抑止しているわけではないことも確認できるとした。
ただし 「既存の販社/SIerが同意しない」と比べて「クラウドに移行したいが、適切な販社/SIerが見つからない」の回答割合の方が高いことから、クラウドを得意とする新規の販社/SIerとユーザ企業とのマッチングが進むことによって、オンプレミスのサーバ機器を販売する既存の販社/SIerが顧客を失う可能性があることを指摘しており、オンプレミスを主体とした既存の販社/SIerはクラウドも含めた商材の拡大やクラウドを得意とする他社との提携などを準備しておくことが重要とした。