Alibaba Cloudが自社顧客へのRed Hat製品の提供を開始すること、そして、自社のパブリッククラウドプラットフォーム上でRed Hatの顧客をホストすることを発表した。
Alibaba Cloudは、中国の巨大Eコマース企業Alibaba Groupのクラウドコンピューティング事業だ。Alibaba Cloudによると、同社はRed Hatの「Certified Cloud and Service Provider」プログラムに加わったという。同プログラムは、Red Hatのオープンソース製品を実行できることをテストで認定されたテクノロジパートナーで構成されている。
Alibabaによると、近々、同社のクラウドマーケットプレイスでRed Hatの製品が利用可能になる予定で、それには従量課金モデルの「Red Hat Enterprise Linux」も含まれるという。「さらに、数カ月以内に、Red Hatの顧客は資格があり未使用のRed Hatサブスクリプションを同社のデータセンターからAlibaba Cloudに移行できるようになる」とAlibabaは述べた。
またこれにより、顧客は自分のオンプレミスのRed HatサブスクリプションをAlibabaのパブリッククラウドに移行し、同時にRed Hatとの直接的な関係も維持できるようになるとした。
この提携により、Red Hatは中国で大規模な潜在顧客ベースにアクセスできるようになる。Alibabaは中国で最大のパブリッククラウドプロバイダーであり、顧客にはCITIC GroupやChina Huaneng Group、PICC Financeが含まれる。
Alibabaは、クラウド事業の有料顧客数が初めて100万を突破し、四半期の売上高が24億3000万元(約3億5900万ドル)を記録したことを8月に明らかにしていた。
一方、Red Hatによると、アジアは同社にとって最も急速に成長している地域だが、売上高への貢献度は最も小さいという。アジアの勢いは今後も続く可能性が高い、と最高経営責任者(CEO)のJim Whitehurst氏は2016年9月に米ZDNetに述べている。Whitehurst氏によると、アジアの開発途上国は既存テクノロジの置き換えではなく、多くの全く新しいインフラストラクチャプロジェクトに着手しており、そうしたプロジェクトの大半にオープンソースが関わることになるという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。