IBMとDockerは米国時間10月18日、両社の提携を強化すると発表した。この提携強化によって両社は、企業における「Docker」コンテナのより迅速な導入を支援することで、既存ワークロードのクラウドへの移行に注力していく。
今回の提携強化により、3つの要素が加わることになる。まず1つ目は、「IBM Cloud」上で動作する「Docker Enterprise Edition」(Docker EE)の開発だ。これは4月に発表された、Linuxの稼働する「IBM z Systems」と、「IBM LinuxONE」「IBM Power Systems」で動作するDocker EEに続く製品となる。IBM Cloud上のDocker EEにより、企業のIT部門はワークロードをいったんIBM Cloudに移行すれば、人工知能(AI)やアナリティクス、ブロックチェーンといった分野のIBM Cloudサービスを用いて、ワークロードへの接続や統合が可能になる。
2つ目は、Dockerの「Modernize Traditional Applications」(MTA:従来型アプリケーションの近代化)プログラムへの参加だ。MTAプログラムは、クラウドやコンテナを通じた、企業によるデジタル変革プロジェクトの設計と実現を目指すパートナープログラムだ。
3つ目として、IBMは「IBM WebSphere Application Server」や「WebSphere MQ」、「IBM DB2」データベースを含む同社のコンテンツやソフトウェアを「Docker Store」上で公開する予定だ。これにより、顧客はコンテナ化に必要なソフトウェアイメージを迅速に入手できるようになり、既存アプリケーションをコンテナ化しようとする企業を支援する。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。