HPE、x86サーバ「Superdome Flex」を発売--インメモリ処理での利用想定

藤本和彦 (編集部)

2017-12-14 07:15

 日本ヒューレット・パッカード(HPE)は12月13日、5Uのモジュラ型ラックマウントサーバ「HPE Superdome Flex」を発売した。ミッションクリティカル環境向けのx86サーバ「HPE Superdome」シリーズの新製品で、インメモリコンピューティングを支えるインフラ基盤として想定されている。

 サーバ向けプロセッサ「Xeon Scalable」(Skylake)を筐体1台に4個、DDR4メモリを786G~6Tバイトまで搭載可能。筐体は最大8台まで連結でき、シングルシステムで最大32CPU(896コア)、48Tバイトメモリまで拡張可能となっている。税別価格は1490万5000円から。


Superdome Flexの筐体

 Superdome Flexは、ブレード型のハイエンドモデル「HPE Superdome X」の信頼性と、米SGI(2016年に買収)の高性能データ分析用サーバ「SGI UV 300」の拡張性を「いいとこ取り」(ハイブリッドIT事業統括 ミッションクリティカルソリューション製品本部 カテゴリーマネージャー 日野創氏)した製品だという。

 DRAMチップが壊れても自動的に復旧するメモリエラー訂正機能、I/Oエラーから自動でリカバリする「PCIe Live Error Recovery」、確実かつ高速にスタンバイ機に切り替えるクラスタリングソフト「HPE Serviceguard for Linux」、ファームウェアによる自己診断機能「Analysis Engine」などを組み合わせて信頼性、保守性を確保し、シングルシステムで99.999%の可用性を実現している。

 独自開発したノードコントローラ「Superdome Flex ASIC」を搭載し、コネクタポート「Superdome Flex Grid」でCPU間を直結する仕組みとなっている。これにより、Xeon Scalableの「Xeon Gold」シリーズで8ソケット以上の大規模環境を構築可能となる。「8ソケット以上の構成でGoldシリーズを選択できるのはSuperdome Flexのみ」(日野氏)で、「Xeon Platinum」シリーズで8ソケット構成を構築する場合と比べてコストを約5分の3に抑えられるとしている。

 拡販施策としては、(1)企業内データベース棚卸アセスメントサービス、(2)インメモリデータベース促進、メモリ増設キャンペーン、(3)「Flexible Capacity」を活用したコンサンプションモデル――の3つを展開していく。

 (1)は企業内の使われていない、捨てられているデータの棚卸しを行い、データの活用を促進するシステムのデザイン支援を実施する。(2)はインメモリデータベースを利用する顧客とパートナー向けのキャンペーンで、システム構成のメモリ容量を20%増量して提供する。(3)はハードウェアリソースの利用料に応じて課金するクラウド型の従量課金サービスとしてSuperdome Flexを提供する。

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