MS、「Azure HDInsight」サービスの利用料金を最大52%引き下げへ

Andrew Brust (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2017-12-19 13:18

 Microsoftが「HDInsight」(HDI)に本気で取り組むことを決断した。HDIは、同社の「Azure」クラウドでホスティングされるビッグデータサービスで、「Apache Hadoop」や「HBase」「Spark」「Storm」「Kafka」「Hive LLAP」「Microsoft R Server」をベースとする。

 Microsoftはこれまで、オンプレミスの「Hadoop」実装がHDInsightと競合すると考えていたようだ。しかし、同社は今回、Amazon Web Services(AWS)の「Elastic MapReduce」(EMR)に対して非常に競争力のある料金を設定し、なおかつ99.9%のサービスレベル契約(SLA)を差別化要素として提供する。

料金改定の詳細

 今回の料金改定は、MicrosoftのRimma Nehme氏がブログで発表し、別のページでも詳細に説明されている。新料金体系は、HDInsightクラスタのヘッドノードおよびワーカーノードで使用される仮想マシンの種類に応じて、さまざまな値下げを提供する。Microsoftによると、米国時間2018年1月5日より最大52%の値下げを実施するが、サービス自体の変更はほとんどないという。

 さらに、データサイエンスワークロードをR言語で記述されたコードで実行したいと考えているユーザーのために、R ServerをHDIクラスタ上で分散させて実行する場合の追加料金が80%引き下げられ、1CPUコアあたり毎時0.016ドル(1.64円)になった。

 Azureのデータセンター(リージョン)は世界中に多数存在するので、HDIは他のクラウドHadoopサービスより多くのポイントオブプレゼンス(PoP)で利用可能だ、とMicrosoftは指摘する。Azureのメインストリームクラウドに加えて、このサービスは米国政府のクラウドやいわゆるソブリンクラウド(ドイツや中国のものを含む)でも利用できる。さまざまな規制要件に従って、それらのソブリンクラウドはMicrosoft自身ではなく、ローカルパートナーによって運営される施設で稼働する。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    2023年OTサイバーセキュリティの現状レポート--75%の組織が過去1年間に1回以上の侵入を経験

  2. セキュリティ

    サイバーセキュリティ強化に向けてマイクロソフトが示す実践的な指針を紹介

  3. セキュリティ

    5分でわかる「AWS WAF」--基礎知識から運用で陥りやすい3つの落とし穴までを徹底解説

  4. セキュリティ

    最前線で活躍するトップランナーと本気で考える、これからのサイバーセキュリティ

  5. 経営

    ガートナーが指南、迅速な意思決定を促す「AI」活用を実践する3つの主要ステップ

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]