Microsoftが「HDInsight」(HDI)に本気で取り組むことを決断した。HDIは、同社の「Azure」クラウドでホスティングされるビッグデータサービスで、「Apache Hadoop」や「HBase」「Spark」「Storm」「Kafka」「Hive LLAP」「Microsoft R Server」をベースとする。
Microsoftはこれまで、オンプレミスの「Hadoop」実装がHDInsightと競合すると考えていたようだ。しかし、同社は今回、Amazon Web Services(AWS)の「Elastic MapReduce」(EMR)に対して非常に競争力のある料金を設定し、なおかつ99.9%のサービスレベル契約(SLA)を差別化要素として提供する。
料金改定の詳細
今回の料金改定は、MicrosoftのRimma Nehme氏がブログで発表し、別のページでも詳細に説明されている。新料金体系は、HDInsightクラスタのヘッドノードおよびワーカーノードで使用される仮想マシンの種類に応じて、さまざまな値下げを提供する。Microsoftによると、米国時間2018年1月5日より最大52%の値下げを実施するが、サービス自体の変更はほとんどないという。
さらに、データサイエンスワークロードをR言語で記述されたコードで実行したいと考えているユーザーのために、R ServerをHDIクラスタ上で分散させて実行する場合の追加料金が80%引き下げられ、1CPUコアあたり毎時0.016ドル(1.64円)になった。
Azureのデータセンター(リージョン)は世界中に多数存在するので、HDIは他のクラウドHadoopサービスより多くのポイントオブプレゼンス(PoP)で利用可能だ、とMicrosoftは指摘する。Azureのメインストリームクラウドに加えて、このサービスは米国政府のクラウドやいわゆるソブリンクラウド(ドイツや中国のものを含む)でも利用できる。さまざまな規制要件に従って、それらのソブリンクラウドはMicrosoft自身ではなく、ローカルパートナーによって運営される施設で稼働する。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。