IntelとMicron Technologyは米国時間1月8日、今後の3D NAND開発において、それぞれ独自の道を歩むことになったと発表した。
この発表は、ネバダ州ラスベガスで同日から開催されている「CES 2018」でのIntelの最高経営責任者(CEO)Brian Krzanich氏による基調講演に先立って行われた。
IntelとMicronはNAND技術の開発で12年間にわたって提携してきており、Intelは開発コストの一部を負担し、MicronはNAND販売の恩恵を受けている。Intelはこの提携により、プロセッサ市場という枠を越えた多角化と、同社プロセッサの競合他社との差別化を図ってきた。
提携を解消するが、両社は2018年末に市場投入を目指している第3世代3D NAND技術の開発が完了するまでは協力関係を維持する予定だ。また、両社のジョイントベンチャーであるIM Flash Technologies(IMFT)のユタ州の製造施設における「3D XPoint」の開発と製造に関する提携も継続していくという。
Micronの技術開発担当エグゼクティブバイスプレジデントを務めるScott DeBoer氏は「MicronのIntelとの提携は長期にわたる協力関係であり、両社が今後のNAND開発において独自の道を進むなか、他のプロジェクトでIntelと引き続き協業していきたいと考えている」と述べるとともに、「3D NAND技術開発におけるわれわれのロードマップは強固なものであり、われわれは業界をリードする自社の3D NAND技術に基づいた、極めて競争力の高い製品を市場に投入していく所存だ」と述べている。
Intelの不揮発性メモリソリューショングループのシニアバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーであるRob Crooke氏は「IntelとMicronは両社にメリットをもたらす有益な提携関係を長期にわたって培ってきた。そして今、NAND開発の提携において、両社(それぞれ)が注力する市場を追求していく適切な時期が到来した」と述べるとともに、「3D NAND技術と『Intel Optane』技術に関するわれわれのロードマップは、今日のコンピューティング分野やストレージ分野のさまざまなニーズに対する強力なソリューションを顧客に提供する(ことを約束している)」と述べている。
IntelとMicronはいずれもここ数年、個別に製造施設を設置してきている点、そしてIntelはMicronの16ナノメートルのプレーナ型NANDノードに興味を示していないとされる点などからも、業界ウォッチャーの間では、今回の提携解消はさほど驚くべき話として受け止められていない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。