NECは2月22日、人工知能(AI)を活用して大規模ネットワークの設計計画・運用業務を効率化する通信事業者向けサービスを2018年度上期中に提供すると発表した。携帯電話の基地局と基地局制御装置をつなぐモバイルバックホールの設計・運用を支援する。
新サービス「Advanced Performance Analytics for Transport Network」は、NECが300万台以上の納入実績を持つ超小型マイクロ波通信システム「PASOLINKシリーズ」の構築・運用から得たノウハウと、500件以上のAI適用実績から得たノウハウを融合して開発したもの。
通信事業者では、日々の運用で数十万台にのぼる通信機器から大量のログデータが生み出されている。NECは、AIを活用してログデータから様々な予測分析を行うサービスを提供することで、通信機器の在庫最適化や保守効率の改善など、通信事業者のネットワーク設計計画・運用業務の効率化を支援する。既に複数の大手通信事業者と同サービスを活用した実証を実施し、効果を確認しているという。
また、NECのAI技術群「NEC the WISE」の一つである「異種混合学習技術」を搭載したAI活用プラットフォーム「NEC Advanced Analytics Cloud with 異種混合学習」を利用し、複数のサービスメニューの提供を予定する。さらに今後、AIやTOMS、SDNなどを活用して障害原因解析やネットワーク最適化などのメニューを拡充し、IoT/5G時代に向けて多様化・高度化するネットワークの自動運用の実現を目指すとしている。