知られざる入札市場の魅力

落札確度を上げるためにすべきこと

小林伸輔(うるる)

2018-04-02 07:30

競争率の低い案件を狙う

 「勝てるフィールド(ブルーオーシャン)で戦う」。この考えは、ビジネスにおいてとても大切な考え方であり、入札の世界でも同じことが言える。しかし、入札においてこれは非常に難しい。なぜならば、ブルーオーシャン(競合の少ない案件)がどこにあるかわからないからだ。

 入札情報を探す際には、「探す人自身が知っている機関」のウェブサイトから探すことが多いだろう。「探す人自身が知っている機関」といえば、中央省庁(文部科学省や経済産業省など)や地方自治体(東京都庁や横浜市役所など)など、いわゆる有名機関が挙げられるのではないだろうか。これらは誰もが知っている機関であるため、参加企業が増え、競争率が高くなる傾向にある。逆に知名度の低い機関の案件はチェックできている企業が少なく、競争率が低くなる傾向にある。


図表1

 例えば、以下に挙げる機関をご存じだろうか。

  • 原子力規制委員会(東京都)
  • 地方公務員災害補償基金(東京都)
  • 電子航法研究所(ENRI)(東京都)
  • 東京外かく環状国道事務所(東京都)
  • 日本下水道事業団(東京都)
  • 港湾空港技術研究所(PARI)(神奈川県)
  • 放射線医学総合研究所(NIRS)(千葉県)
  • 高齢・障害・求職者雇用支援機構(千葉県)
  • 労働者健康安全機構(神奈川県)

 これは一例であるが、首都圏にあるこれらの機関も入札案件を公示している。しかし、こうした機関の存在を知らないと、ここから公示されている案件の情報は得られない。1日平均5000件程度の入札案件が公示される現在、競争率の低い入札情報を得るには、より多くの機関の情報に対してアンテナを張っておく必要がある。

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