中国クラウド大手のAlibaba Cloudは現地時間3月1日、同社のパブリッククラウド上で量子コンピューティングサービスの提供を開始したと発表した。同社によると11キュービットのプロセッサが稼働しているという。
この量子コンピューティングシステムは中国科学院(CAS)との協力によって開発されたものだ。同社によると、これは一般提供されているクラウドサービスのなかで2番目に性能が高いという。
Alibabaによると、顧客はこの超伝導量子コンピューティングクラウドサービスにアクセスし、カスタムビルドの量子アルゴリズムを実行、テストしたうえで、結果をダウンロードできるようになるという。これにより、量子プロセッサの性能を評価したり、技術上の潜在的な障壁を洗い出せるようになると同社は述べている。
Alibaba Cloudで上席量子技術サイエンティストを務めるShi Yaoyun博士によると、ユーザーは量子コンピューティング能力にアクセスできるようになることで、「現実の環境」で量子アプリケーションの実験が可能になり、ハードウェアの特徴と性能をより良く理解できるようになるという。
AlibabaとCASは2015年7月に量子コンピューティング研究所を設立しており、クラウドベースの量子暗号手法に関するブレークスルーを達成している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。