沖電気工業(OKI)は4月3日、画像の認識・解析技術やディープラーニング(深層学習)などを用いて、人の自然な表情や振る舞いから潜在的な感情を推定する技術の研究開発を開始すると発表した。同社ではこれを「感情推定技術」と呼んでいる。対話型システムへの適用を検証し、2020年度の実用化を目指す。Laboro.AIと共同で進める。
感情推定技術とは、表情やしぐさ、視線など人間が自然表出するデータをもとに、感情を推定するもの。焦りや困惑、興味や関心などの人の潜在的な感情領域で、対話型システムの利用シーンにおいて必要とされる感情を推定するとしている。
適用例として、公共施設や商業施設に設置されるキオスク端末やサイネージシステムを挙げる。操作映像から利用者が焦っていたり困惑したりしていることを検知すると、有人オペレーターにつないでチケット購入などを支援。また、コンテンツに関心を持って立ち止まっている人を検知すると、システムから話し掛け、対話を通して興味や関心を判断しながら店舗や商品を提案していくことで、多様なニーズを持つ利用者の満足度向上を実現する。