IBMは、人間と人工知能の両方を活用したインシデント対応に向け、セキュリティプラットフォーム「Resilient Incident Response Platform」(IRP)をアップグレードした。
IBMは米国時間4月16日、同プラットフォームに新たなオーケストレーション機能を加えることを発表し、人間と機械の利点、つまりサイバーセキュリティプロフェッショナルの専門知識と機械学習(ML)を活用すると述べた。MLを利用することで、サイバーセキュリティプロフェッショナルは手作業や骨の折れる作業から解放されるという。
IBMによると、新しいIRPは「インシデント事例管理とオーケストレーション、オートメーション、インテリジェンス、パートナーとの強固な相互連携をシームレスに組み合わせることで、インシデント対応を劇的に高速化し強化する」という。
脅威アクターやサイバー犯罪は企業とそのセキュリティチームにとっての重圧となっているが、企業のセキュリティチームは人員や予算が不足していることも多い。2017年、セキュリティチームは平均で日々のセキュリティ脅威の56%しか調査することができず、44%のアラートは放置された、とCiscoは述べている。
しかし、機械学習および人工知能システムがこの重圧を軽減する重要なツールになり、セキュリティスタッフが偽陽性や誤ったアラートに忙殺されずに重要な分野に集中することが可能になるかもしれない。偽陽性や誤ったアラートは1日に数千件発生することも珍しくない。
IBMのソリューションの狙いは、このタスクを引き受けることだ。IRPをセットアップして、通常なら人間のオペレーターが必要なインシデント対応アラートおよびアクションをオーケストレートし自動化することが可能だ。これは、ビジネス・プロセス・マネジメント・ノーテーション(BPMN)ワークフローエンジンによってサポートされる。
IRPサービスに接続される「IBM X-Force Threat Management Services」システムは、3種類の人工知能エンジンを組み合わせて、脅威イベントを管理する。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。