Facebookは米国時間5月11日、「Messenger Platform 2.4」をリリースしたと発表した。これには、企業が「Messenger」上での顧客とのやり取りをよりきめ細かく制御できるようにする複数のアップデートが含まれている。
Facebookが5月上旬に開催した開発者会議「F8」では、Messengerに拡張現実(AR)と人工知能(AI)の機能を追加すると発表していた。
今回のMessenger Platformのアップデートには、企業のウェブサイトにMessengerを統合するための顧客チャットプラグインに対するアップデートも含まれている。Facebookは「Customer Chat SDK」を介することで、同チャットプラグインをカスタマイズするための選択肢を充実させている。なお、このSDKは「Facebook JavaScript SDK」に同梱されている。
企業はCustomer Chat SDKを利用することで、プラグインをいつ表示、あるいは非表示にするかを制御できるようになるとともに、ウェルカムダイアログをいつ表示、あるいは非表示にするかを制御できるようになる。さらに、グリーティングテキストを動的にカスタマイズする機能なども新たに提供された。
またFacebookは、ユーザーエクスペリエンスの向上につながるより多くの機能を追加した。例として、「送信者のアクション」(sender actions)によって、ユーザーは企業がメッセージを入力している最中なのか、あるいはメッセージを読んだのかが確認できるようになった。さらに、状況に応じてユーザーのプロフィール情報から電話番号などの情報を取得し、自動的に返信できるようにする「クイック返信」(quick replies)も可能となった。
また、FacebookはブロードキャストAPIもアップデートした。これにより企業は、APIリクエストを1回発行するだけで複数の顧客にメッセージを送信できるようになる。例えば、スポーツ関係のウェブサイトはこのAPIを使用することで、野球に興味を持っている顧客に対して、試合の状況を通知できるようになる。
さらに、新たに提供された「label predicates」を用いることで、企業はブロードキャスト時に、ANDやOR、NOT演算子を用いてカスタマイズした複数のラベルを指定できるようになった。
このブロードキャストAPIにはスケジューリング機能も搭載されているため、企業はあらかじめブロードキャストの準備を整えておくことも可能だ。
この他、Facebookは今回のアップデートで、「page_messages_open_conversations_unique」指標を廃止扱いにし、「page_messages_total_messaging_connections」に置き換えようとしている。これにより企業ページとMessenger内のユーザー間で進行中の対話の総数をより正確に把握できるようになるはずだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。