Microsoftが「Windows 10 April 2018 Update」(「Redstone 4」)の一部として「HoloLens」向けのアップデートや新たなアプリについて明らかにした。こうした動きからは、同社のビジネス向けアプリケーションへの注力が伺える。
MicrosoftでMixed Reality Workplace担当ゼネラルマネージャーを務めるLorraine Bardeen氏は米国時間5月22日、公式ブログにてHoloLens向けのWindows 10 April 2018 Updateを「Windows Update」経由でまもなく提供開始すると発表した。自動更新を待ちたくない場合には、リリースノートで説明されているとおり、既に最新のアップデートとなる「Build 17134.80」が手動で入手できるようになっている。
また、Microsoftは22日、2種類のHoloLensビジネスアプリを「期間限定の無料プレビュー」として公開した。同社が先の「Build 2018」で披露していたものだ。1つは遠隔地にいる同僚とハンズフリーでビデオ通話し、画像を共有したり注釈を加えたりできる「Remote Assist」、もう1つは3D空間設計を仮想的に再現する「Microsoft Layout」だ。ともに「Microsoftストア」で公開されている。
同社はまた、HoloLensおよび「Windows Mixed Reality」ヘッドセットで利用できる拡張現実(AR)/複合現実(MR)アプリを2種類開発している様子だ。Build 2018で共有された情報によると、1つはトレーニングと開発に関するもの、もう1つは製品にフォーカスしたコラボレーションに関するものだという。この2つのアプリがいつ発表されるのかは明らかになっていない。
HoloLens向けのWindows 10 April 2018 Updateは、Microsoftがデバイス向けに行うWindows 10の機能アップデートとしては2016年以来初めてとなる。アップデートの一部として、Microsoftは開発者、IT管理者、エンドユーザー向けの新機能を多数加えており、ビジネス向け機能を大きく強調している。
Windows 10 April 2018 Updateでは、IT管理者は「Microsoft Intune」「IBM MaaS360」「MobileIron」「SOTI」などのモバイルデバイス管理技術を使って、HoloLensデバイスのプロビジョニング、安全対策、管理、更新がより簡単に行えるようになる。新機能となる「Research Mode」により、開発者はコンピュータビジョンとロボティクスで学術的なアプリや産業アプリを構築する際に、HoloLensの一部のセンサデータにアクセスできる。
このように、MicrosoftはHoloLensとWindows Mixed Realityでビジネス向けアプリケーションに再フォーカスしている。Windows 10を「クリエイター」を狙ったコンシューマ中心のプラットフォームというより、生産性プラットフォームとして強調していることを考えると、納得がいく。
提供:Microsoft
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。