データ視覚化ソフトウェアメーカーのTableau Softwareは米国時間6月13日、マサチューセッツ工科大学(MIT)から誕生した新興の人工知能(AI)企業Empirical Systemsを買収すると発表した。買収の金銭的条件は明らかにされていない。
マサチューセッツ州ケンブリッジに拠点を置くEmpirical Systemsは、エンジニアとデータサイエンティストのチームで構成されている。チームが開発した分析プラットフォームは、構造化データの自動分析を支援する。
Empirical Systemsの自動統計分析技術は、Tableauのプラットフォームに組み込まれ、Tableauの顧客がデータモデリングや分析を自動化するのを支援するために利用される。Tableauは、Empirical Systemsの地元に研究開発センターを設立することも計画している。
Tableauの最高製品責任者(CPO)であるFrancois Ajenstat氏は、声明で次のように述べている。「AIを利用した分析を多くの人に提供し、人々がデータに接する方法を当社が強化していくために、Empirical SystemsをTableauに迎えることができて非常にうれしく思う」
「洞察を自動的に得ることができれば、専門的なデータサイエンス技術を持たない人々も、データの傾向を捉えたり、さらに調査すべき分野を見つけたり、さまざまな仮定を検証したり、仮定の状況をシミュレーションしたりといったことが容易になる」(Ajenstat氏)
Tableauによる直近の買収は2017年8月で、相手は自然言語処理の新興企業ClearGraphだった。ClearGraphの技術はTableauの製品に統合され、スマートなデータディスカバリとデータ分析を可能にした。
WorkdayやSalesforceなどのテクノロジベンダーが、それぞれのプラットフォームでシームレスに稼働する独自製品を発表し、Tableauがデータ視覚化分野で競争激化に直面するなか、Empirical Systemsの買収が発表された。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。