Microsoftは米国時間7月6日、「Dynamics 365」を年2回の機能アップデート形態に移行すると同社のブログで発表した。これにより同製品は「Windows 10」と同様の機能アップデートモデルに従うことになる。
また同社は、Dynamics 365のアップデート方法の変更に関する計画も発表した。
この計画の下、「Dynamics 365(オンライン)」の主な機能アップデートは2018年以降、Windows 10や「Office 365 Pro Plus」の機能アップデートが提供される4月と10月と基本的に同じ時期に提供される。Microsoftは、これらアップデートの後方互換性を確保し、できる限りシームレスなものにすることを目指すと述べるとともに、業務に混乱を生じさせるおそれのある新機能をデフォルトで無効化するとも述べている。
またMicrosoftはITプロフェッショナル向けの機能として、2019年4月のアップデートから、これらのアップデートをサンドボックス環境内で検証できるようにするとも述べている。さらに、これらのアップデートに対するIT部門の準備を支援するために、各アップデートの「数カ月前に」リリースノートを公開するという。例えば、Dynamics 365の2018年10月のアップデートに関するリリースノートは、7月23日に公開される予定となっている(Microsoft Business Applications Summitの期間中となる)。
なお、同ブログ記事には、Windows 10のビジネスユーザーに一定期間適用される、機能アップデートの先送りの可能性に関する言及はない。しかし同投稿の以下の部分を読む限り、その可能性は低そうだ。
「すべての顧客に対して、継続的デリバリのスケジュールに基づいてアップデートが適用されることになるため、Dynamics 365の旧バージョンを稼働させている組織は、最新バージョンにアップデートしておく必要がある」
Microsoftは5月に、Dynamics 365(オンライン)のCRMユーザーに対し、v8.2を使用しているユーザーは2019年1月31日までに最新バージョンにアップデートするよう計画しておく必要があると通知していた。また、「Dynamics 365(オンライン)for Finance & Operations」のv7.0とv7.1、v7.2、v8.0を稼働させている顧客は、2019年3月31日までに最新リリースにしておく必要がある。ただし、拡張機能の要求が満たされていない顧客については、2020年4月30日までv7.3を使用し続けることができる。
同投稿には「われわれは、これらの期限までDynamics 365アプリケーションの旧バージョンを全面的にサポートし続ける。それ以降は、一般提供されている最新バージョンのサポートのみを続けていく」と記されている。
なお、「Dynamics 365 Business Central」と「Dynamics 365 for Talent」は既に継続的なアップデートサイクルの対象になっており、今回の変更の対象には入っていない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。