Amazon Web Services(AWS)は、企業が自社のアルゴリズムを持ち込み、機械学習サービス「SageMaker」上でストリームできるようにする新機能を発表した。これにより、トレーニングの速度を高速化できるという。アルゴリズムはまず、「TensorFlow」に対応する。
米ニューヨークで開催された「AWS Summit」で、AWSで機械学習分野のディレクターを務めるMatt Wood博士はSageMakerの強化として、ストリーミングアルゴリズムやバッチジョブの改善に関する新機能を紹介した。
「モデルをトレーニングして本番環境に置く時間を大幅に削減できる」とWood氏は説明する。
AWSの機械学習フレームワークとプラットフォーム、それに「Rekognition」「Polly」「Lex」といったAIサービスの説明に合わせて、2017年末の自社イベント「re:Invent 2017」以来、100以上の機械学習向けの新しいサービスを出荷したことも報告した。
Amazonのプライムデーで障害が発生したが、AWS幹部は基調講演のステージでこれについては言及しなかった。
これらSageMakerの強化は、来週開催されるGoogleのクラウドカンファレンス「Google Cloud Next」に先立って発表された格好となる。Googleのカンファレンスでは、機械学習分野とトレーニングの強化にスポットが当たることが予想される。Google Cloudはすでにトレーニングを高速に行うための「AutoML」を発表している。
Wood氏によると、ストリーミングアルゴリズムとバッチ処理はS3ストレージから直接データを取得でき、GPU及びCPUインスタンスに直接情報を送ることができるという。
バッチ処理では、「SageMaker Batch Transform」を利用して、APIコールでデータを分割することなく大規模なジョブを処理できるという。
イベントでの最高技術責任者(CTO)を務めるWerner Vogels博士とWood氏のスピーチは機械学習とエッジコンピューティングが中心で、開発者にAIツールをもたらすというものだ。AWSはインフラであるとともに、アナリティクス、AI、機械学習のプラットフォームであるというのが全体のメッセージとなった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。