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松岡功の「今週の明言」

富士通がこだわる「これからのコアビジネス」

松岡功

2018-08-17 10:27

 本連載「松岡功の『今週の明言』」では毎週、ICT業界のキーパーソンたちが記者会見やイベントなどで明言した言葉をいくつか取り上げ、その意味や背景などを解説している。

富士通の塚野英博 代表取締役副社長兼CFO
富士通の塚野英博 代表取締役副社長兼CFO

「人が価値を生み出すサービスをコアビジネスにしていきたい」
(富士通 塚野英博 代表取締役副社長兼CFO)

 富士通が先頃、2018年度第1四半期(2018年4〜6月)の連結決算を発表した。同社の副社長兼最高財務責任者(CFO)である塚野氏の冒頭の発言は、その発表会見の質疑応答で、「富士通のこれからのコアビジネスは何か」と問われて答えたものである。

 同社によると、2018年度第1四半期の連結業績は【表】のように減収増益となった。減収になった最大の要因は、ユビキタス事業再編の影響によるもの。増益は退職金給付制度変更の影響だが、それを除いた本業ベースは実質的に営業赤字だった。

表:富士通の2018年度第1四半期(2018年4〜6月)の連結業績概要
表:富士通の2018年度第1四半期(2018年4〜6月)の連結業績概要

 さらに詳しい決算内容は発表資料をご覧いただくとして、ここでは会見の質疑応答で興味深かった2つの質問に対する塚野氏の回答を紹介したい。

 まず1つは、「ビジネス全体においてデジタルを活用したサービスなどの新しいビジネスの割合はどれくらいになってきているか」という質問だ。新しいビジネスとは、モノのインターネット(IoT)や人工知能(AI)を活用したビッグデータの活用および分析に代表される分野だ。富士通もこの分野には、デジタルビジネス・プラットフォームを提供して事業展開に力を入れている。

 この質問に対し、塚野氏は「新しいビジネスにクラウド事業が入っているとすれば、ある程度の規模になるが、そうではなくIoTやAIの活用をイメージされているのであれば、新しいビジネスはまだまだこれからといったところだ」と答えた。

 もう1つは、冒頭で紹介した「富士通のこれからのコアビジネスは何か」という質問だ。これに対し、同氏は次のように答えた。

 「IoTやAIという答えを期待されているかもしれないが、IoTやAIというのはあくまでも現象であって、これらを活用してサービスに仕立て上げて提供することこそがビジネスだ。そこで最も大事なのは、IoTやAIを活用したサービスに価値をもたらすのは、そのサービスを生み出す人間であるということだ。当社のコアビジネスはこれまで、コンピュータやソフトウェアなどのIT製品を開発して提供することだったが、製品からサービスへと事業形態が変わっていく中で、これからは人が価値を生み出すサービスを提供することが中心になっていくだろうと考えている」

 塚野氏は「人が価値を生み出す」という言葉を幾度となく繰り返した。「ヒューマン・セントリック」を標榜する富士通らしいこだわりだ。しかもCFOの発言だけに重みがあった。果たして、そのコアビジネスが今後どれくらい成長するか。注目しておきたい。

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