Boxは米国時間8月29日、同社主催の年次カンファレンス「BoxWorks」で、「Box Skills」フレームワークで提供されているAI機能の拡張に関して一連の発表を行った。
2018年にリリースされたBox Skillsフレームワークは、IBMやGoogleなどの大手クラウドサービスプロバイダの機械学習機能を利用して、Boxに保存されているデータから知見を引き出すものだ。同社は、すでに提供されている3つのスキル(音声、動画、画像)に加えて、企業やサードパーティ開発会社が独自のカスタムスキルを作成できる「Skills Kit」の一般提供を開始する。このたび、その正式リリースが2018年12月に予定されていることが発表された。
Skills Kitは、開発者がサードパーティプロバイダーのAIサービスを利用しやすくするためのツールキットだ。このSkills Kitを利用して、あらかじめトレーニングされたAIサービスが存在しない機能が必要な顧客は、Box Skillsフレームワークに独自のトレーニングを施したAIモデルを適用できるようになることもあわせて発表された。例えば「Google Cloud AutoML」を利用して、特定のブランドを認識できるようにトレーニングした、専用のAIモデル導入するといったことも可能になる。
またBoxは同日、タスクや自動化に関する機能のアップデートを行うと発表した。これによってユーザーは、簡単なトリガを指定するだけで、繰り返し行う作業を実行できるようになる。
Boxは、8月28日に発表された2019会計年度第2四半期の業績報告で、過去最高の売上高を記録したと報告したが、同社が投資を進めているAIやセキュリティ、コンプライアンスなどの重要分野ではまだ利益を上げられていない。Box Skillsやその他の重要機能に投入されている第2四半期の研究開発費は、3040万ドル(売上高の約20%)に達している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。