シスコシステムズは10月31日、高度IT人材を育成する産学協働ネットワーク「成長分野を支える情報技術人材の育成拠点の形成(enPiT:エンピット)」の参加大学および国立高等専門学校と連携し、セキュリティ人材育成に取り組むと発表した。
enPiTは、文部科学省が支援する教育プロジェクトで、情報技術を高度に活用して社会の具体的な課題を解決できる人材の育成機能を強化することを目的にしている。
シスコでは、2017年に「サイバーセキュリティ スカラシップ プログラム」を創設しており、今回の取り組みは同プログラムの一環。このプログラムは、サイバーセキュリティの基礎知識を身に付けることを目的としたオンラインによる入門コース、今後のキャリア・職務を見据えた知識とスキルを身に付けることを目的とした、インストラクターによる研修とハンズオントレーニングによる基礎コース、さらに、実践的なセキュリティ対策/解析手法を身に付け、即戦力になる人材を目指し国内外でのインターンシップの機会を提供する応用コースから構成されている。オンラインによる入門コースは既に1000人以上が受講しているという。
同社では、同プログラムの基礎コースであるCCNA Cyber Operationsコースを、enPiTセキュリティ分野連携校の東北大学、大阪大学、慶應義塾大学、高知工業高等専門学校、佐世保工業高等学校において授業のカリキュラムとして活用する。
CCNA Cyber Operationsは、企業のセキュリティ監視センター(SOC)に加わるために最低限必要な、セキュリティイベントのモニタリング、検出、調査、分析、対応などの知識とスキルを認定する資格。同社は連携校の学生に学習教材や演習環境を提供すると同時に、教員向けにサイバーセキュリティのインストラクターになるためのトレーニングを実施する。