Internet Engineering Task Force(IETF)で仕様の策定が進められているHTTP-over-QUICがHTTP/3に改称されることをIETFの関係者が明かした。
Googleの開発した実験的技術がHTTPの次世代プロトコルとして仕様策定作業が進められるのは、今回で2回目である(1回目は、Googleの「SPDY」技術がHTTP/2の基盤になった)。
QUICはGoogleが開発したプロトコルで、「Quick UDP Internet Connections」の頭文字をとった語だ。HTTP-over-QUICは、TCPに代わるプロトコルとしてUDPをベースにHTTP/2、TCP、TLSのような機能などを組み合わせている。
Googleは、これがインターネット上でバイナリデータを移動するための新しいプロトコルとして、TCPとTLSによる通信に取ってかわっていくことを望んでいる。というのも、速度と安全性の両面で優れていることがテストで証明されているからだ(現在のHTTP-over-QUICプロトコルのインターネットドラフトでは、新たにリリースされたTLS 1.3プロトコルが採用されている)。

提供:Image: Google
IETFでのHTTP-over-QUICの仕様策定作業は2016年に始まった。
その後、「Chrome 29」と「Opera 16」だけでなく、「LiteSpeed」ウェブサーバにもHTTP-over-QUICのサポートが追加された。当初、HTTP-over-QUIC接続をサポートするのはGoogleのサーバだけだったが、2018年にFacebookも同技術を採用し始めた。
10月のメーリングリストでの議論で、IETFのHTTP Working GroupとQUIC Working Groupの議長であるMark Nottingham氏は、HTTP-over-QUICをHTTP/3に改称することを正式に提案した。
その後、数日間にわたって続いた話し合いの中で、Nottingham氏の提案はIETFのほかのメンバーによって承認された。彼らは、HTTP-over-QUICがHTTPの次期メジャーバージョンとしてHTTP/3になることを正式に承認した。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。