「HTTP-over-QUIC」が「HTTP/3」に改称へ--IETFで承認

Catalin Cimpanu (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2018-11-13 12:14

 Internet Engineering Task Force(IETF)で仕様の策定が進められているHTTP-over-QUICがHTTP/3に改称されることをIETFの関係者が明かした。

 Googleの開発した実験的技術がHTTPの次世代プロトコルとして仕様策定作業が進められるのは、今回で2回目である(1回目は、Googleの「SPDY」技術がHTTP/2の基盤になった)。

 QUICはGoogleが開発したプロトコルで、「Quick UDP Internet Connections」の頭文字をとった語だ。HTTP-over-QUICは、TCPに代わるプロトコルとしてUDPをベースにHTTP/2、TCP、TLSのような機能などを組み合わせている。

 Googleは、これがインターネット上でバイナリデータを移動するための新しいプロトコルとして、TCPとTLSによる通信に取ってかわっていくことを望んでいる。というのも、速度と安全性の両面で優れていることがテストで証明されているからだ(現在のHTTP-over-QUICプロトコルのインターネットドラフトでは、新たにリリースされたTLS 1.3プロトコルが採用されている)。

提供:Image: Google
提供:Image: Google

 IETFでのHTTP-over-QUICの仕様策定作業は2016年に始まった

 その後、「Chrome 29」と「Opera 16」だけでなく、「LiteSpeed」ウェブサーバにもHTTP-over-QUICのサポートが追加された。当初、HTTP-over-QUIC接続をサポートするのはGoogleのサーバだけだったが、2018年にFacebookも同技術を採用し始めた。

 10月のメーリングリストでの議論で、IETFのHTTP Working GroupとQUIC Working Groupの議長であるMark Nottingham氏は、HTTP-over-QUICをHTTP/3に改称することを正式に提案した。

 その後、数日間にわたって続いた話し合いの中で、Nottingham氏の提案はIETFのほかのメンバーによって承認された。彼らは、HTTP-over-QUICがHTTPの次期メジャーバージョンとしてHTTP/3になることを正式に承認した。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. クラウド基盤

    「情シス不足」が生み出す2大リスク--多忙な情シス部門が手放すべき業務とは?

  2. セキュリティ

    Google Chrome Enterprise が実現するゼロトラスト セキュリティの最新実情

  3. セキュリティ

    あなたの会社は大丈夫?--サイバー攻撃対策として必要な情報セキュリティの早分かりガイドブック

  4. ビジネスアプリケーション

    ITSM徹底解説!ビジネスに関わる全ての方へ--「ITSMクイックスタートガイド」

  5. セキュリティ

    ブラウザの可能性を Google Chrome Enterprise で追究、セキュリティ実現には?

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]