Microsoftは米国時間12月5日、「Windows 10 October 2018 Update」(バージョン1809)向けの累積アップデート「KB4469342」を公開した。なお、同社はこれに先だって4つのプレビュー版を公開していた。
今回の累積アップデートは、問題の発生を受けて1カ月以上もその公開が停止されたWindows 10 October 2018 Updateに存在する複数の問題に対処するものだ。一方Cisco Systemsも同日、マルウェア防御製品「Cisco AMP for Endpoints」のアップデートを提供し、Windows 10 October 2018 Updateのインストールがブロックされている問題に対処する予定だ。
KB4469342の公開によって、Windows 10 October 2018 Updateのビルド番号は17763.168となり、ユーザーがWindows PCにログオンした際に、マップされていたドライブへの再接続ができないという問題などが解決される。
Microsoftは、Windows 10 October 2018 Updateによるデータ消失問題を受け、10月初旬にその公開を停止して以来、これまでに「Windows Insiders Program」で4つのプレビュー版を公開してきている。
今回のアップデートを公開するまで、同社はマップされているドライブまわりの問題に対するワークアラウンドを管理者向けに提供していたが、一部のITプロフェッショナルらは業務アプリケーションへの悪影響があるとして利用しないよう警告していた。
ただ、今回のアップデートでも解決されていない問題がいくつか存在している。「Windows Media Player」で特定のファイルを再生するときにシークバーを使用できなくなることがある問題については、Microsoftは12月中旬にもフィックスを公開する計画にしている。
もう1つの既知の問題の1つとして、NVIDIAが最近公開したドライバのアップデートによって「Microsoft Edge」ブラウザがクラッシュする可能性があるという不具合がある。こちらは、NVIDIAがドライバのアップデートを提供していると、Microsoftは述べている。
このEdgeブラウザに関しては、今回のアップデートでは、ドラッグ&ドロップでWindowsから「Microsoft OneDrive」のようなクラウドサービスにフォルダをアップロードする際に、フォルダ内の一部のファイルがアップロードされないという問題が修正されている。
また、マルチスクリーン環境におけるディスプレイ設定も修正され、画面が真っ黒になる問題や、カメラアプリのパフォーマンスの問題、一部のWin32プログラムのデフォルト設定ができない問題も修正されている。
Microsoftのサポートページには、「一部のユーザー環境において、[Open with...](プログラムから開く)コマンドや、[Setting]−[Apps]−[Default apps]([設定]−[アプリ]−[既定のアプリ])を用いたWin32プログラムのデフォルト設定で、特定アプリとファイルタイプを関連付けることができない問題に対処した」と記されている。
また、公開停止前のWindows 10 October 2018 Updateを適用したユーザーが抱えていた、ZIPファイルが正しく展開できないという問題はプレビューリリース中に修正されている。
この累積アップデートは「Windows Update」を利用するか、同社の「Microsoft Update Catalog」から手作業でダウンロードすることができる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。