Spiceworksの調査によると、「Slack」対抗のグループチャットアプリ「Microsoft Teams」の導入基盤が急速に拡大している。
Microsoftは最近、同社の「ビジネスアプリ史上もっとも急成長を遂げた」と、Teamsを評していた。Microsoftは9月に、世界で同アプリを使用している組織が3月の20万社から9月には32万9000社へと急増したことを明らかにした。
Spiceworksが、欧州や米国などの企業約900社を対象に実施した調査から、TeamsはMicrosoftの「Skype for Business」に次いで、最も広範に利用されていることが分かった。
Microsoftは、2016年11月にTeamsを発表した。Spiceworksによれば、企業の21%が現在Teamsを利用しており、この数字は2016年の3%から急成長した。
ビジネスチャット分野で優勢なSlackは、現在企業の15%が利用している。2016年は13%だった。
提供:Spiceworks
Spiceworksが指摘するように、Teamsの急成長は、企業で有力な生産性スイートである「Office 365」に、無料で付属しているからだろう。
「Google Hangouts」は、2016年には16%が利用していたが、2018年には11%と減少した。また、組織はわずか1%がFacebookの「Workplace by Facebook」を使用している。
しかし、Spiceworksのデータによると、大企業によるGoogle Hangoutsの利用は、2016年の11%から2018年の18%へと拡大している。Spiceworksは、同アプリにビデオ会議機能などのエンタープライズレベルの機能が増えていることや、「G Suite」が特に大企業で評価されていることなどが普及に寄与していると推測する。
Skype for Businessは独走状態を維持しており、現在組織の44%が利用している。2016年には、この数字は36%だった。しかしMicrosoftが、Skype for BusinessのユーザーをTeamsに移行させる取り組みを進めているため、いずれ順位変動が起こる可能性がある。
Teamsへの移行については、2年後に利用していると思うビジネスチャットアプリに関する調査の回答にも反映されている。
Spiceworksによると、2020年末までにMicrosoft Teamsを利用している可能性があると考える組織は41%(2016年の21%から増加)、Slackを利用している可能性を想定している組織は18%(2016年の15%から微増)だ。
「こうした回答通りに企業が導入すれば、2年後にMicrosoft Teamsの普及率は、Slackの2倍強になる可能性がある」(同社)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。