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月刊 Windows 10移行の心・技・体

1月:Windows 10導入にくじけない“強い心”を持つ

松尾太輔 (横河レンタ・リース)

2019-01-15 07:00

 あけましておめでとうございます。ついに、2019年になってしまいました。今年は企業のIT部門の方々にとって、試練の一年となることでしょう。そうです、いよいよWindows 7のサポート終了(2020年1月14日)まで、あと1年となりました。もうWindows 10への移行は待ったなしです。とはいえ、まだ移行できていないIT部門の方々にとって、移行への不安が大きいことでしょう。

 2019年の干支の亥(猪)のように突っ込んでいけるかというと、そんなことないと思います。それはなぜかというと、思い出されるのがWindows XPの悪夢です。

 かつて、Microsoftを創業したBill Gates氏が掲げた同社の理念は、「全ての人々にコンピュータを届ける」ことでした。それを達成したOSが、Windows XPです。オフィスにPCが導入されていく一方で、その導入を主導するIT部門に運用のノウハウはなく、試行錯誤が繰り返されました。そうして10年の年月をかけて、安定的に運用できるようになったと思ったら、Windows XPがサポート終了(2014年4月8日)し、新しいWindowsへの移行という新たな試練にぶつかりました。ここで足を引っ張ったのが、試行錯誤の過程で統一されていなかったアプリケーション環境でした。多くのアプリケーションをWindows 7への移行のために改修せざるを得ず、IT部門にとって大きな負担になりました。

 Windows XPより以前のアプリケーションは、みんな好きなように開発していました。最初はそれでよかったのですが、インターネットが普及するにつれて、セキュリティの問題が頭をもたげてきます。みんなが勝手にアプリケーションを作っていると、どうもセキュリティを維持するのが難しい。そのためMicrosoftとしても、正常なアプリケーションなのか、マルウェアなのか、システムへの変更が正規の管理者のものなのか、侵入者のものなのかを区別できるようにアプリケーションの在り方を整えていきました。

 コンピュータの業務適用領域も拡大していき、アプリケーションの開発をより効率的に行う必要も出てきました。そんな背景の中で生まれたWindows 7は、Windows XPに比べてアプリケーションの在り方に制約を求めるものでした。その結果、多くのアプリケーションが改修を余儀なくされたのです。

 Windows 10はどうなのか? 「そこは心配する必要はない」とMicrosoftは説明しています。Windows 7のアプリケーションのうち96%は、Windows 10でそのまま動くという調査もあるそうです。

 Windows XPからWindows 7への移行の際は、PCの供給不足も問題になりました。OSのサポートエンドという市場全体で締め切りがあるOSの移行は、実質、史上初だったため、見込みや進め方が甘く、多くの企業がぎりぎりまで移行を先延ばしにしてしまいました。そのため、多くの企業が同じタイミングで移行することになり、PCの需要が一気に膨らんで端末が不足し、その後PC需要の低迷を引き起こしました。

 今回は、同じ轍を踏まないようにMicrosoftは何年も前から啓蒙活動に取り組み、その成果が表れつつあります。つまり、Windows XPの時のように極端な供給不足になるようなことはないでしょう(ここ最近IntelがCPUの需要見込みを誤るという誤算はありましたが、まだこの時期でよかったように思います)。

 それでも、Windows 10移行をとても多くの人が不安に思っています。それはなぜでしょうか。もちろん、漠然と不安を感じているという人も多いでしょうが、XPの時のようにアプリケーションの在り方ではなく、Windowsそのものの在り方が変わってしまうからです。それが「Windows as a Service(以下WaaS)」です。

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