Intelは米国時間1月24日、2018会計年度第4四半期決算(12月29日締め)を発表した。同期の利益は予想を上回り、通年売上高に関してはすべての事業グループで過去最高となった。一方、同期の売上高は市場予想に届かず、翌四半期のガイダンスも予想を下回った。
第4四半期の売上高は前年同期比9%増の187億ドル、非GAAPの1株あたり利益は1.28ドルだった。
アナリストらは売上高を190億1000万ドル、1株あたり利益を1.22ドルと予想していた。
最高財務責任者(CFO)兼暫定最高経営責任者(CEO)のBob Swan氏は声明で、「Intelはこれまでで最大の市場機会を追求するために変革を推進中であり、そのような状況において2018年は、すべての事業グループで売上高が過去最高を記録するとともに、利益も過去最高となる真に素晴らしい年となった」と述べ、「第4四半期には、売上高が増加し、利益が拡大するとともに、将来的に他社との競合で勝利を手にするうえで重要となる、10nmプロセスを採用した新製品を披露した。今後に目を向けると、再び記録的な1年になることを予想しており、データの爆発的な増大によってIntel製品への需要継続が推進されるとの見方に基づいて配当を引き上げる」と続けている。
Intelの取締役会は、年間の現金配当を1株あたり5%増の1.26ドルに引き上げることを承認している。また、四半期の普通株式配当を1株あたり0.315ドルにすることを明らかにしている。
Intelは第4四半期の売上高が予想を下回った要因について、モデムの需要の劇的な落ち込みや中国での成長低下、NAND相場が弱含みであることを挙げた。
PCセントリック事業のクライアントコンピューティング部門(CCG)の第4四半期の売上高は前年同期比10%増の98億ドルだった。高性能製品の堅調な需要が続いたことや商用およびゲーミングでの強さが成長の要因となった。通期では前年比9%増の370億ドルだった。
データセントリック事業は、第4四半期のデータセンターグループ(DCG)の売上高が前年同期比9%増の61億ドルだった。通期では前年比20%増の230億ドルだった。DCGは第4四半期、クラウド部門で24%、コミュニケーションサービスプロバイダー分野で12%の成長を記録した。エンタープライズ分野の売上高は5%減となった。
IoTグループ(IOTG)の売上高は7%減の8億1600万ドルだった。第2四半期に売却を発表したWind Riverを除けば4%増収となった。通期の売上高は9%増の35億ドルだった。
第4四半期の不揮発性メモリグループ(NSG)の売上高は前年同期比25%増の11億ドルだった。通期では22%増の43億ドルだった。プログラマブルソリューショングループ(PSG)の四半期売上高も、堅調なデータセンターや通信市場分野がけん引し、前年同期比8%増の6億1200万ドルという記録的な数字となった。Mobileyeの第4四半期の売上高は43%増の1億8300万ドルだった。
Intelは2019年第1四半期について、売上高が約160億ドルになる見通しとしている。アナリストは173億7000万ドルと予想している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。