47%で総務部が情シスを兼ねる
シャドーIT支援に加えて、Dell EMCでは「総務部のIT兼任」「ひとり情シスの退職」という2つの課題についても支援を展開する。
情報システム部門の人手不足は、離職率(21%)の高さが一因として挙げられる。このような状況から、中堅企業の中には他部門に所属していながら情シス担当も兼任する「兼任情シス」が過半数(56.6%)を超えているという。その中でも多いのが総務部のIT兼任だ。
その支援策の1つが、中小中堅企業向けクラウドソリューションの拡大になる。今回、ラクス、カゴヤ・ジャパン、エックスサーバー、ネオキャリア、エフアンドエムの5社と手を組み、人事や労務などの領域もカバーする。加えて、「中小・中堅企業クラウド利用診断」というウェブサイトも開設した。どこから着手すべきか分からないという担当者に対し、仮想化の有無などの質問に答えていくと何をすべきかを提案してくれる。
中堅中小企業向けクラウドサービスを人事や労務領域にも拡大する。
新たに開設した「中小・中堅企業クラウド利用診断」サイト。
この他にも、専門家を招いた中堅企業ITシンクタンクの設立と専門セミナー、CIO養成講座なども展開する。
2つ目の「ひとり情シスの退職」も深刻な問題だ。清水氏によると、「何でもこなせるひとり情シスは引く手あまた。これまでの2倍の報酬ですぐに転職できる完全な売り手市場」とのこと。
そこで、Dell EMCでは、ドキュメントゼロへの対応、通信環境の復旧など、6つの課題に対する対策を展開する。中でも、業務プロセス自動化では、問い合わせが多いというRPA(ロボティックプロセスオートメーション)について、導入支援ワークショップを展開する。RPAを導入する前段階の知識を提供する準備段階として活用できるという。また、2020年1月にサポート終了となる「Windows 7」からの移行支援として、ヘルプデスクの一次対応を期間限定で無償提供するプログラムも開始する。