徳洲会グループは、電子カルテシステムのインフラ基盤にニュータニックスの「Nutanix Enterprise Cloud OS」を採用した。ニュータニックス・ジャパンが発表した。
同グループは、71の病院をはじめ、診療所や介護老人保健施設、介護・福祉・施設事業所など約340施設を全国に展開、「徳洲会インフォメーションシステム(TIS)」を設立している。TISは、グループ内の病院や診療所に対して電子カルテや医療用画像管理システム(PACS)、人事給与システム、医薬品・資材受発注システムなどを導入・運用している。
TISは、同グループの電子カルテシステムを冗長化していたが、万一の障害時に手動で切り替える必要があり、30分から1時間程度のダウンタイムが生じる可能性が課題になっていた。ダウンタイムを極力短縮するシステム環境が求めらる中、サーバを入れ替る負担がなく柔軟に実施できる基盤への刷新を目指した。
そこで、ハイパーコンバージドインフラストラクチャ(HCI)の導入を検討。同社は、ニュータニックスのEnterprise Cloud OSに着目し、ハードウェア更改の際、既存環境を生かしたまま新機種の導入が容易な点を高く評価した。またミッションクリティカルな環境での稼働実績が多いことや、ベンダーのハードウェアに依存せずにソフトウェアを展開できるため、既存ベンダーからハードウェアだけを調達し続けることなども採用の決め手となった。
その後、複数の製品で安定稼働の検証を実施したところ、Nutanixの組み込みハイパーバイザである「Nutanix AHV」で安定した性能で運用できることを確認でき、電子カルテのデータ圧縮率も他社のハードウェア製品が約3割だったことと比較して約5割と極めて高かったことから、導入を決定した。また運用負荷の点でも、Nutanixが提供する管理ツールである「Prism」を利用することで物理サーバ領域も含めてすべて一元管理でき、仮想マシンの作成や新たなハードウェアの追加も数クリックだけで済むことなどを高く評価している。